こちら「ガンダム00」に心奪われたブログです!
見にくいですが勘弁!愛は本物です。基本、自己満足なんで期待は禁物!
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先日うpしました、
【更新が無いのも心苦しいので中途半端な物を処理した話】
が需要があるらしいので、(コメントして下さった方、有難うございます!)続きを上げます。
まだ続きがあるのですが、出来あがってる分だけでも……。
出来上ってたものに、ちょっと加筆した程度なのであしからず。
それでは【本日:クレオメⅡ】でございます。
※何か、ティエリアがセクロス連呼してたので注意です。
当時の自分に私が一番驚いた。
-----------------------------------------
「んー」
「ちょい待ち! 何してんの?!!」
性急過ぎる。
ズボンのチャックを口で降ろすって。
てか、俺何時の間にベルト抜かされたんだ?
「ロックオン?」
「意味分かんねぇよ、何で俺だけ殴らないの、蹴らないの、罵らない…の……?」
混乱した頭が弾き出した。
「え? ひょっとして」
そう言う事?
「そう言う事……なんだ」
急に頭が冷めた。
何だ、結局、俺はロックオン・ストラトスでしかない。
「ティエリア、あのさ」
何と言えば良いものか。何も言えなくなった。
「ロックオン? …ロックオン……? ……ライル?」
急に名前。
驚いた。
「らいる?」
舌足らずで、また熱が戻って来た。
あー、やばい。
久しく本名で呼ばれた事が無かったから。
ジーン1、ロックオン。
ライルは捨てようかと思っていたのに。
「お前、俺の本名知ってんだな……」
「僕は嘗てレベル7までのアクセス権を持っていたから」
「レベル?」
まあ、兄さん経由で知られたんだと言う事は分かった。
「それより、顔上げろよ」
「はい?」
そんな所にいつまでも顔を埋めているのは宜しくない。
「ライルはキスからするタイプか?」
「はあ?! するタイプ?!!」
そうこう言っている内に、俺の口はティエリアの口によって塞がれていた訳で。
「……~?!」
うおおお、やわらけぇぇぇ!!
……違う違う違う! 何だこの状況。
「ライルはディープキスが嫌いなタイプなのか? 僕はせめてバード位はしたい」
だからタイプって何だ。
複数人と経験あんのかお前は。
もうコイツからソウイウ単語…温いが、兎に角出てくる時点で意外や意外。
頭のどっかで、コイツは性に対して疎い、と言うイメージを勝手に作り出していたのだ。
あんな厳しい指導受けりゃ、超真面目ちゃんだと思わざるを得ないだろう。
「えっと……ティエリアはさ、結構ソウイウ事好きな訳? CBの中にもソウイウ関係の方がいらっしゃるの?」
ビッチですか? 何て、幾ら泥酔してる相手でも言うのは引ける。遠回しに聞いた。
「いえ…? 僕はロックオンしか知らない………。
あ、いや、言い方を変えよう。ニールしか知らない」
兄さんの名前に、心構えをしていたとは言え心臓が跳ねる。
「ってか! ……オイオイオイ、マジかよ……兄さん………」
子供に手、出したのかよ。
最後に見た兄の顔は、まだ10代半ばの子供の顔。
その兄が、誰かと性行為をしたと言う事実をいざ知ると何とも言えない恥ずかしさ。
しかも、その相手が目の前で俺を誘っている。
「お前と言い、フェルトと言い………兄さん、手ぇ出し過ぎ……」
少なからず、恋に近いものを兄に嘗て抱いていたのだろうと初めて会った時からこの二人に感じていた。
フェルトの方は大当たりで……、こっちは大当たり所か、逆に地雷を踏んだ気分だ。
「何を言っている…? ニールは僕のものだ。僕だけの、ものだ……!」
そう言いながら上着のボレロをいつの間にやら脱がされていた。
「ねぇ、貴方もスナイパーなのでしょう?」
「いや…俺は、子供の頃にちょっとだけライフルを習った事が……って! 手を入れるなっ!!」
紺色のアンダーシャツの下をティエリアの手が這う。いつの間に。
早くコイツを引き剥がさなければ。
「あの人も、いつもグローブを嵌めていた……。狙撃手の命だからな、手は」
はむ、と手袋の端を噛むと口で脱がせられた。
その妖艶さ。見た目16、7位なのに、何なんだこの色気は。
「…? 手袋を外すのは嫌か…? 嫌なら強制はしない………」
ぬるり、何かと思えばティエリアの小さな赤い舌が、俺の指を舐めていた。
「…ティ! ティエリア?!!」
口でチャックを降ろしたり、自らキスをしてきたり、
指を、まるでアレの様に舐めたり。
ティエリアはニールしか知らないと言っていた。
じゃあ、これを仕込んだのは、兄さん?
「……嫌じゃない様ですね…? ふふっ、可愛い反応だ」
かっ、可愛い?! 29歳の男に、可愛い?!
それはお前だろうがとか、色々突っ込もうと思ったが、ティエリアの表情・仕草がまるで十分に仕込まれた娼婦の様で。
「ああっ…、ロックオン……」
この猫撫で声……、あのティエリアからこんな声が出ようとは誰が想像出来ただろうか?
俺を置いて行った刹那やアレルヤは、俺達がただ猫がじゃれ合う様な事しかしないと思っていただろうが、この子はずっと大人だ。
この俺が、呑み込まれそうだ。
この呑み込まれそうな雰囲気の中、踏み止まって入れるのは兄の存在だった。
ティエリアが俺と兄を重ねて誘っていると言う事実が俺を冷静にさせている。
ハロの中に保存されていた写真等のデータを見たが、笑える程にそっくりだった。
死んでしまった嘗ての恋人と瓜二つの人物が現れらたら、気が狂わない方が可笑しい話だが、ティエリアは今日の今までそんな仕草一回も見せた事がない。
酒の力で、ティエリアなりに抑えていたものが一気に外れたのだろうと判断出来た。
「ニールは指を僕だけに触らせてくれました。舐めるととても喜んだのですが……貴方はそうでもないみたいですね…?」
それでもこの仕打ちは酷いだろう神様。
ただでさえ肩身が狭いと言うのに。
「もう止めてくれ……、ティエリア」
「そんなに指は嫌でしたか?」
「ちょっ、ティエリア?!!」
ボロボロと零れた涙に俺は驚く。泣き上戸か…?
うずくまり、本格的に泣き出すのかと思ったその時だ。
「…!」
俺の、大事な部分の上を、やわらかい何かが這っている。
当然、今下にあるのはティエリアの頭。
布越しではあるが、確かにそれはティエリアで。
そうだ、さっき口でチャック下げられたんだ。
「ん…? 前戯は好きではないのか…? 君は案外ドライな性格なのだな」
「ティエっ?! 止めろ!!」
「いたぁっ」
ティエリアの痛がる声でハッとする。
思いっきり髪の毛を引っ張っていた。仕方ないだろう、下着の上からとは言え、アソコを舐められて驚かない人間はいない。
「何ですか…? なら、もう入れますか…?」
「入れっ?!!」
カチカチとティエリアが自らベルトを外し、床に投げ捨てた。
上は元からアンダーウェアのみだと言うのに下まで脱いでしまった。
上同様、紺色のスパッツが現れ、当然、体にぴっちりしたその素材はティエリアの興奮状態を諸に形出していた。
「すいません、気付けなくて。もう夜も遅いですし、貴方も限界ですね?」
目は既に焦点が合わず、完全に酔いが回っている。
赤い顔は緩く笑っており、俺にゆっくりと覆い被さって来た。
待て待て! と押し返そうと思った。
体勢的には俺が不利だが、体格はどう見ても俺の方が勝っている。そう思ったのだが、
「ぅあ……、よせ…、ティエリア……!」
男の急所を掴まれて、咄嗟に抵抗など出来る訳ない。
押し返そうと伸ばした腕は何もせず下に落ちた。
「どうしたのですか? てっきり、相手にして貰う方が好きなのだと思ったのですが……」
酒の力とは言え、さっきから全ての行動が性に結び付かれている。
キスを拒めば、前戯は嫌いなのかと言い、
股間に舌を這わすなと止めれば、もう入れたいのかと問い、
押し返したら、相手にする方が好きなのかと解釈し、
止めてくれティエリア。
確かに恋人を失うのがどんなに辛い事かは分かる。
少しでも傷が癒せるならとも思う。だが、嫌だ。
兄の代わりに体を欲するなら、俺は―――。
「いい加減にしろ……ティエリア……」
随分と低い声が出たと自分の事ながら思った。
「ロックオン…?」
「俺が兄さんと容姿どころか、声とか、全て一緒なのは知ってる。
でもな、酔ってるとは言え、これは許せねえよ」
怒りに身を任せ、ティエリアを引っ繰り返した。形勢逆転と言う奴だ。
今度は俺がティエリアを下に敷いた。
「散々兄さんと重ねやがって…!」
俺がどんなにお前達の視線を耐えているか知らない癖に。
戦場に出たら命削って、此処に帰ってくれば精神削って。
俺がカタロンなんて立場じゃなかったら、絶対に兄の代わりで此処に来ようなんて思わなかった。
ティエリアの表情が強張って行く。
……ひょっとして、声に出てた?
良く良く考えてみれば、俺も酒を飲んでいたのだ。
大分口が狡猾になっていて、普段は抑えていた物をぶちまけたい衝動に駆られていた。
「ロッ…、ライル………」
わざわざ本名で呼ばれる事にすら腹が立つ。
きっとロックオンと呼ばれても腹が立っていたと思うが。
「うっ……、…ぇ……」
熱くなっていた頭が冷める。
さっきとは理由が違う、ティエリアが泣いているからだ。
「っ……」
やり過ぎたと思ったが遅かった。
酒の所為で泣いたとかではない、多分、これは酔っていなくても泣いていただろう。
ギスギスながら、築いた関係が崩れて行くのが頭に浮かんだ。
どうして俺は上手く世を渡って行けないのだろう。
兄さんとも上手く関係を気付けないまま死別してしまうし。
折角ティエリアが酒に酔うまで恋人と重ねない様に踏ん張っていてくれたのを壊して。
「悪いティエリアっ…! えっと、その」
「あ…なた…が……」
ティエリアが俺を睨んでいた。
いや、睨むとは何処か違った目付き。何と表現すれば良いものか。
「貴方がっ…! ニールとは違うんだって、目で見ると……凄く傷ついた顔をするから……、だから私はっ……!
貴方をライルとして…愛してやると言ったのに……!」
ボロリボロリ。
また大粒の涙が落ちて行く。
顔が熱くなるのを感じた。
一応、コイツ凄い美人さんだから……。
美人さんから「愛してやる」何て言われて熱くならない男がいない訳ない。
そして、ティエリアが涙ながらに行った言葉を思い返す。
顔に出てたんだ……。餓鬼か俺は。
「君は分からないっ…! 私が嫌いなのかっ…?!」
腰にズクリ、来た。
さっきコイツに下を舐められて、握られて。
反応しない訳が無い。酒で只でさえ自分が制御できないと言うのに。
美人さんに、潤んだ瞳でそんな事言われたら……。
「嫌いじゃ…ないけどさ……」
「では何故私を拒絶する?!」
「いや、拒絶と言う訳じゃ……」
「セックスを拒否したではないか!」
「せっ…?!」
可愛い顔して、そんな事をサラリと言いのけた。
酒ってすげぇ、すげぇよ酒。
「いや、俺を気遣ってくれてる事は嬉しいよ? うん」
黙ってはいるが、スパイとして潜り込んだ俺を仲間として気遣い、恋人と同じ容姿の俺に変な気を使わせない様、気丈な態度を取っていたと思うと凄く心が痛む。
凄く良い子だと思う。
でも、それとこれとは話は別だ。
ましてや、何故セックスするかしないかの話に縺れ込んでいるんだ?
俺は確かに恋人の弟だが、その弟と恋に落ちる必要はない訳だ。
「何だ? 人には言えない性癖でもあるのか? 安心しろ、私はそれを他人に公表する気はない」
「せいへ…!? ないない!! ノーマルが好きです!!」
「そうなのか? ニールはサディスティックなプレイが好きだったので、君もそうなのかと」
ニールはサディスティックなプレイが好き…?
目の前にはその、サディスティックなプレイをされた外見未成年の子が。
「何で死んだ実の兄の性癖、今更知らなきゃいけないんだよ………神様」
何のカミングアウトですか教官殿。
そんな事を肉親に話すとか、兄さん化けて出て来るぞ。
「そもそも、私はセックスの経験がニールとしかないので、性の知識はヴェーダと彼からの物しかない。彼の強いた行為が、サディスティックだったのかどうかは分からないが」
「“強いた”って時点で、結構サドじゃ……」
「私は先程言った様に、知識が無い上に、もう2年もセックスをしていない。全て君に委ねるつもりだから好きにしてくれて構わない」
「……お願いだから、もうセックスセックス言わないでくれ……」
「何故だ?」
清楚で無垢そうな顔しといて、そんな事サラッと、連呼しちゃいけません。
クソ真面目なティエリアだから一層だ。
そうだ、下ネタ一つ呟いたならば、殴られそうな勢いのティエリアに、手を出した兄はどんな大人に成長したのだろう……。
俺にお金送ってきたり、車くれたりと世話好きな人だとは思っていたが。
俺が10代の頃に描いていた兄像が無残に崩れて行く。
ティエリアのセックス連呼より、こっちの方が大ダメージだったりする。
「あまり時間もない、早くするぞセッ…………、
……エッチ?」
「ぶっ!」
そう来るか。
ティエリアの手がいつの間にか俺のアンダーウェアを捲り上げ、横っ腹を撫でる。
その手付きの厭らしい事厭らしい事。
30目前の男が学生と援交する現場の様。
いかんだろう、どう考えてもアウトだろう。
「ぅ……、やばいだろ、コレ……!」
「ライル…? 何を躊躇する事がある…? さあ……」
「ぅあ……ティエリア……マジ…かよ………」
4年間ご無沙汰とか嘘だろ…?
そこ、そこは触らないで下さいティエリアさん。
CBとカタロンとの行き来で全くご無沙汰な俺は、もう、流れるしかなかった。
-----------------------------------------
≪喘ぐ29歳、可愛いと思うよ≫
≪この後見事に朝チュンでしたが、ファイル見たら完結してなかったのでいつの日か≫
≪俺もティエリアに迫られる夢みたい。ニールが迫って来る夢は4回見たのにさ!≫
【更新が無いのも心苦しいので中途半端な物を処理した話】
が需要があるらしいので、(コメントして下さった方、有難うございます!)続きを上げます。
まだ続きがあるのですが、出来あがってる分だけでも……。
出来上ってたものに、ちょっと加筆した程度なのであしからず。
それでは【本日:クレオメⅡ】でございます。
※何か、ティエリアがセクロス連呼してたので注意です。
当時の自分に私が一番驚いた。
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「んー」
「ちょい待ち! 何してんの?!!」
性急過ぎる。
ズボンのチャックを口で降ろすって。
てか、俺何時の間にベルト抜かされたんだ?
「ロックオン?」
「意味分かんねぇよ、何で俺だけ殴らないの、蹴らないの、罵らない…の……?」
混乱した頭が弾き出した。
「え? ひょっとして」
そう言う事?
「そう言う事……なんだ」
急に頭が冷めた。
何だ、結局、俺はロックオン・ストラトスでしかない。
「ティエリア、あのさ」
何と言えば良いものか。何も言えなくなった。
「ロックオン? …ロックオン……? ……ライル?」
急に名前。
驚いた。
「らいる?」
舌足らずで、また熱が戻って来た。
あー、やばい。
久しく本名で呼ばれた事が無かったから。
ジーン1、ロックオン。
ライルは捨てようかと思っていたのに。
「お前、俺の本名知ってんだな……」
「僕は嘗てレベル7までのアクセス権を持っていたから」
「レベル?」
まあ、兄さん経由で知られたんだと言う事は分かった。
「それより、顔上げろよ」
「はい?」
そんな所にいつまでも顔を埋めているのは宜しくない。
「ライルはキスからするタイプか?」
「はあ?! するタイプ?!!」
そうこう言っている内に、俺の口はティエリアの口によって塞がれていた訳で。
「……~?!」
うおおお、やわらけぇぇぇ!!
……違う違う違う! 何だこの状況。
「ライルはディープキスが嫌いなタイプなのか? 僕はせめてバード位はしたい」
だからタイプって何だ。
複数人と経験あんのかお前は。
もうコイツからソウイウ単語…温いが、兎に角出てくる時点で意外や意外。
頭のどっかで、コイツは性に対して疎い、と言うイメージを勝手に作り出していたのだ。
あんな厳しい指導受けりゃ、超真面目ちゃんだと思わざるを得ないだろう。
「えっと……ティエリアはさ、結構ソウイウ事好きな訳? CBの中にもソウイウ関係の方がいらっしゃるの?」
ビッチですか? 何て、幾ら泥酔してる相手でも言うのは引ける。遠回しに聞いた。
「いえ…? 僕はロックオンしか知らない………。
あ、いや、言い方を変えよう。ニールしか知らない」
兄さんの名前に、心構えをしていたとは言え心臓が跳ねる。
「ってか! ……オイオイオイ、マジかよ……兄さん………」
子供に手、出したのかよ。
最後に見た兄の顔は、まだ10代半ばの子供の顔。
その兄が、誰かと性行為をしたと言う事実をいざ知ると何とも言えない恥ずかしさ。
しかも、その相手が目の前で俺を誘っている。
「お前と言い、フェルトと言い………兄さん、手ぇ出し過ぎ……」
少なからず、恋に近いものを兄に嘗て抱いていたのだろうと初めて会った時からこの二人に感じていた。
フェルトの方は大当たりで……、こっちは大当たり所か、逆に地雷を踏んだ気分だ。
「何を言っている…? ニールは僕のものだ。僕だけの、ものだ……!」
そう言いながら上着のボレロをいつの間にやら脱がされていた。
「ねぇ、貴方もスナイパーなのでしょう?」
「いや…俺は、子供の頃にちょっとだけライフルを習った事が……って! 手を入れるなっ!!」
紺色のアンダーシャツの下をティエリアの手が這う。いつの間に。
早くコイツを引き剥がさなければ。
「あの人も、いつもグローブを嵌めていた……。狙撃手の命だからな、手は」
はむ、と手袋の端を噛むと口で脱がせられた。
その妖艶さ。見た目16、7位なのに、何なんだこの色気は。
「…? 手袋を外すのは嫌か…? 嫌なら強制はしない………」
ぬるり、何かと思えばティエリアの小さな赤い舌が、俺の指を舐めていた。
「…ティ! ティエリア?!!」
口でチャックを降ろしたり、自らキスをしてきたり、
指を、まるでアレの様に舐めたり。
ティエリアはニールしか知らないと言っていた。
じゃあ、これを仕込んだのは、兄さん?
「……嫌じゃない様ですね…? ふふっ、可愛い反応だ」
かっ、可愛い?! 29歳の男に、可愛い?!
それはお前だろうがとか、色々突っ込もうと思ったが、ティエリアの表情・仕草がまるで十分に仕込まれた娼婦の様で。
「ああっ…、ロックオン……」
この猫撫で声……、あのティエリアからこんな声が出ようとは誰が想像出来ただろうか?
俺を置いて行った刹那やアレルヤは、俺達がただ猫がじゃれ合う様な事しかしないと思っていただろうが、この子はずっと大人だ。
この俺が、呑み込まれそうだ。
この呑み込まれそうな雰囲気の中、踏み止まって入れるのは兄の存在だった。
ティエリアが俺と兄を重ねて誘っていると言う事実が俺を冷静にさせている。
ハロの中に保存されていた写真等のデータを見たが、笑える程にそっくりだった。
死んでしまった嘗ての恋人と瓜二つの人物が現れらたら、気が狂わない方が可笑しい話だが、ティエリアは今日の今までそんな仕草一回も見せた事がない。
酒の力で、ティエリアなりに抑えていたものが一気に外れたのだろうと判断出来た。
「ニールは指を僕だけに触らせてくれました。舐めるととても喜んだのですが……貴方はそうでもないみたいですね…?」
それでもこの仕打ちは酷いだろう神様。
ただでさえ肩身が狭いと言うのに。
「もう止めてくれ……、ティエリア」
「そんなに指は嫌でしたか?」
「ちょっ、ティエリア?!!」
ボロボロと零れた涙に俺は驚く。泣き上戸か…?
うずくまり、本格的に泣き出すのかと思ったその時だ。
「…!」
俺の、大事な部分の上を、やわらかい何かが這っている。
当然、今下にあるのはティエリアの頭。
布越しではあるが、確かにそれはティエリアで。
そうだ、さっき口でチャック下げられたんだ。
「ん…? 前戯は好きではないのか…? 君は案外ドライな性格なのだな」
「ティエっ?! 止めろ!!」
「いたぁっ」
ティエリアの痛がる声でハッとする。
思いっきり髪の毛を引っ張っていた。仕方ないだろう、下着の上からとは言え、アソコを舐められて驚かない人間はいない。
「何ですか…? なら、もう入れますか…?」
「入れっ?!!」
カチカチとティエリアが自らベルトを外し、床に投げ捨てた。
上は元からアンダーウェアのみだと言うのに下まで脱いでしまった。
上同様、紺色のスパッツが現れ、当然、体にぴっちりしたその素材はティエリアの興奮状態を諸に形出していた。
「すいません、気付けなくて。もう夜も遅いですし、貴方も限界ですね?」
目は既に焦点が合わず、完全に酔いが回っている。
赤い顔は緩く笑っており、俺にゆっくりと覆い被さって来た。
待て待て! と押し返そうと思った。
体勢的には俺が不利だが、体格はどう見ても俺の方が勝っている。そう思ったのだが、
「ぅあ……、よせ…、ティエリア……!」
男の急所を掴まれて、咄嗟に抵抗など出来る訳ない。
押し返そうと伸ばした腕は何もせず下に落ちた。
「どうしたのですか? てっきり、相手にして貰う方が好きなのだと思ったのですが……」
酒の力とは言え、さっきから全ての行動が性に結び付かれている。
キスを拒めば、前戯は嫌いなのかと言い、
股間に舌を這わすなと止めれば、もう入れたいのかと問い、
押し返したら、相手にする方が好きなのかと解釈し、
止めてくれティエリア。
確かに恋人を失うのがどんなに辛い事かは分かる。
少しでも傷が癒せるならとも思う。だが、嫌だ。
兄の代わりに体を欲するなら、俺は―――。
「いい加減にしろ……ティエリア……」
随分と低い声が出たと自分の事ながら思った。
「ロックオン…?」
「俺が兄さんと容姿どころか、声とか、全て一緒なのは知ってる。
でもな、酔ってるとは言え、これは許せねえよ」
怒りに身を任せ、ティエリアを引っ繰り返した。形勢逆転と言う奴だ。
今度は俺がティエリアを下に敷いた。
「散々兄さんと重ねやがって…!」
俺がどんなにお前達の視線を耐えているか知らない癖に。
戦場に出たら命削って、此処に帰ってくれば精神削って。
俺がカタロンなんて立場じゃなかったら、絶対に兄の代わりで此処に来ようなんて思わなかった。
ティエリアの表情が強張って行く。
……ひょっとして、声に出てた?
良く良く考えてみれば、俺も酒を飲んでいたのだ。
大分口が狡猾になっていて、普段は抑えていた物をぶちまけたい衝動に駆られていた。
「ロッ…、ライル………」
わざわざ本名で呼ばれる事にすら腹が立つ。
きっとロックオンと呼ばれても腹が立っていたと思うが。
「うっ……、…ぇ……」
熱くなっていた頭が冷める。
さっきとは理由が違う、ティエリアが泣いているからだ。
「っ……」
やり過ぎたと思ったが遅かった。
酒の所為で泣いたとかではない、多分、これは酔っていなくても泣いていただろう。
ギスギスながら、築いた関係が崩れて行くのが頭に浮かんだ。
どうして俺は上手く世を渡って行けないのだろう。
兄さんとも上手く関係を気付けないまま死別してしまうし。
折角ティエリアが酒に酔うまで恋人と重ねない様に踏ん張っていてくれたのを壊して。
「悪いティエリアっ…! えっと、その」
「あ…なた…が……」
ティエリアが俺を睨んでいた。
いや、睨むとは何処か違った目付き。何と表現すれば良いものか。
「貴方がっ…! ニールとは違うんだって、目で見ると……凄く傷ついた顔をするから……、だから私はっ……!
貴方をライルとして…愛してやると言ったのに……!」
ボロリボロリ。
また大粒の涙が落ちて行く。
顔が熱くなるのを感じた。
一応、コイツ凄い美人さんだから……。
美人さんから「愛してやる」何て言われて熱くならない男がいない訳ない。
そして、ティエリアが涙ながらに行った言葉を思い返す。
顔に出てたんだ……。餓鬼か俺は。
「君は分からないっ…! 私が嫌いなのかっ…?!」
腰にズクリ、来た。
さっきコイツに下を舐められて、握られて。
反応しない訳が無い。酒で只でさえ自分が制御できないと言うのに。
美人さんに、潤んだ瞳でそんな事言われたら……。
「嫌いじゃ…ないけどさ……」
「では何故私を拒絶する?!」
「いや、拒絶と言う訳じゃ……」
「セックスを拒否したではないか!」
「せっ…?!」
可愛い顔して、そんな事をサラリと言いのけた。
酒ってすげぇ、すげぇよ酒。
「いや、俺を気遣ってくれてる事は嬉しいよ? うん」
黙ってはいるが、スパイとして潜り込んだ俺を仲間として気遣い、恋人と同じ容姿の俺に変な気を使わせない様、気丈な態度を取っていたと思うと凄く心が痛む。
凄く良い子だと思う。
でも、それとこれとは話は別だ。
ましてや、何故セックスするかしないかの話に縺れ込んでいるんだ?
俺は確かに恋人の弟だが、その弟と恋に落ちる必要はない訳だ。
「何だ? 人には言えない性癖でもあるのか? 安心しろ、私はそれを他人に公表する気はない」
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「そうなのか? ニールはサディスティックなプレイが好きだったので、君もそうなのかと」
ニールはサディスティックなプレイが好き…?
目の前にはその、サディスティックなプレイをされた外見未成年の子が。
「何で死んだ実の兄の性癖、今更知らなきゃいけないんだよ………神様」
何のカミングアウトですか教官殿。
そんな事を肉親に話すとか、兄さん化けて出て来るぞ。
「そもそも、私はセックスの経験がニールとしかないので、性の知識はヴェーダと彼からの物しかない。彼の強いた行為が、サディスティックだったのかどうかは分からないが」
「“強いた”って時点で、結構サドじゃ……」
「私は先程言った様に、知識が無い上に、もう2年もセックスをしていない。全て君に委ねるつもりだから好きにしてくれて構わない」
「……お願いだから、もうセックスセックス言わないでくれ……」
「何故だ?」
清楚で無垢そうな顔しといて、そんな事サラッと、連呼しちゃいけません。
クソ真面目なティエリアだから一層だ。
そうだ、下ネタ一つ呟いたならば、殴られそうな勢いのティエリアに、手を出した兄はどんな大人に成長したのだろう……。
俺にお金送ってきたり、車くれたりと世話好きな人だとは思っていたが。
俺が10代の頃に描いていた兄像が無残に崩れて行く。
ティエリアのセックス連呼より、こっちの方が大ダメージだったりする。
「あまり時間もない、早くするぞセッ…………、
……エッチ?」
「ぶっ!」
そう来るか。
ティエリアの手がいつの間にか俺のアンダーウェアを捲り上げ、横っ腹を撫でる。
その手付きの厭らしい事厭らしい事。
30目前の男が学生と援交する現場の様。
いかんだろう、どう考えてもアウトだろう。
「ぅ……、やばいだろ、コレ……!」
「ライル…? 何を躊躇する事がある…? さあ……」
「ぅあ……ティエリア……マジ…かよ………」
4年間ご無沙汰とか嘘だろ…?
そこ、そこは触らないで下さいティエリアさん。
CBとカタロンとの行き来で全くご無沙汰な俺は、もう、流れるしかなかった。
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≪この後見事に朝チュンでしたが、ファイル見たら完結してなかったのでいつの日か≫
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