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こちら「ガンダム00」に心奪われたブログです! 見にくいですが勘弁!愛は本物です。基本、自己満足なんで期待は禁物!
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拍手をもう今月も半分しかありませんが交換しました。
前記事でも言いましたが、寮に帰って来まして。
溜めてたのを更新しようかと……。

新しい1月のお礼文は珍しく本編設定でお正月ネタです。


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幼妹パロ】設定の話です。
10年後話です。

「今年、異常に寒いよね」


自分より10も離れた兄がこたつで丸くなりながら、高校から帰って来た僕に声を掛けた。


一日中家に居る奴に「寒い」とか言われるとイラッとくる。


「ニュースでね、今年はここ数十年の中で一番寒いって言ってたんだ」

「へー」


そんなの、毎日学校に通学してれば肌で感じ取れる。



「今晩は今年一番の冷え込みだってさ。11月だよ? 可笑しいよねぇ」

「可笑しいのは一日中こたつに潜っていても何も思わないお前だ」


自宅警備員は「あはは」と笑う。
危機感を忘れたな、兄。



今晩は鍋にしようか?
ティエリアは今晩の献立を考えた。
















「寒い」

「珍しいね、ブリングから寒いとか言うの」


真冬の様に寒い朝、早めに出して置いたコートを着て行って正解だった。


今晩は鍋か、なんて妹に話し掛ける。


「聞いて下さいよ、リジェネの奴、もうこたつ出したんですよ?!」

「いいじゃん、寒いんだし」

「一日中家に居る癖に、ご飯作れ!!」


自分の為ならば動くリジェネが許せないらしい。
洗濯物すら取り込むのを面倒がる癖に、こたつの為ならば押入れをどこまでも引っ繰り返す精神、確かに怒るのも無理無いが。


「ティエリアの鍋、僕だーい好きだよ」

「誤魔化されるか!」


本当に、よく二人だけでこんなにも騒げるものだとブリングは感心した。


十年前からそう、自分は一言も喋らないのにこの賑やか様。
変わらない。

強いて言うなら、
変わった事を強いて言うなら、


「今日のお風呂、いつもより熱めに沸かしておきました」

もう、一緒にお風呂に入ってくれなくなった事。

これは当然の事。
それでも中学一年生まで一緒に入っていた。


「その間に、毛布出しておきますね」

もう、一緒に寝てはいない事。

元々4畳半で物置だった部屋を片付けて使っている。
年頃の女の子だもの、何時までも自分の部屋にいたらまずい。

頭の良い彼女は、見事に物を収納し、何故か6畳あるリジェネの部屋より広く感じる。


「今晩はとっても冷えるらしいです、お兄ちゃん」

唯一変わらなかった事。
それは俺に対しての呼び方。

『おにいちゃん!』

あの子供特有の高い声。脳裏に刷り込まれている。
いつか、「兄さん」に変化するのではないかと思っていたが、予想を反して訪れなかった。


「リジェネお兄ちゃんの分はー?」

「自分で出せニート!!」


リジェネに関しては……うん、何も変わっていない。
変わってくれ、リジェネ。





風呂から上がり、自室に戻ると布団の上に毛布が置かれていた。
本当に良く働く妹だ。

もう寝ているだろうか、勉強しているだろうか。


ティエリアに明日の朝、お礼を言おうと思いながら毛布を敷く。


本当にもう冬が来たみたいだ。
まだ11月に入ったばかりだと言うのに。

布団に足を入れるととても冷たく、今直ぐリビングに戻ってリジェネが潜っているこたつに避難したくなる。


冷たいシーツに一人で潜る度に思い出すのは温かい妹。
子供は体温が高いと言うが、本当にティエリアは温かかった。

シングルベッドでぎゅうぎゅう状態。
あ、リジェネも追加で蹴り合いをしながら寝た事もあったな、と思い出し笑い。

小さい子の考える事は物理なんて物知らない。


今したらどうなるだろうと考え、ハッとする。
ティエリアは今年で16だ。

彼氏がいても可笑しくない年齢。
いつまでもあの小さいティエリアのままじゃない。


……彼氏か…。

自分で考えておいて、自分にダメージ。

ティエリアは美人に育った。
中性的で、笑えばまるで天使。

そう言えば、リジェネもよく女と間違えられていたな。
あれで髪が短かったら男と間違われるのか?

だからか、ティエリアは男子に留まらず同性である女子にも人気だと聞いた事がある。


はぁ、と自然とため息が出た。

妹と言えども、年齢的には親子程離れている。これが嫁入り前の父親の心境?
ティエリアも実際、お兄ちゃんと呼びつつも気持ちは父親代わりだろう。

それはそれで十分に嬉しい。
不服はない。

でも、俺は娘とは思った事はない。
妹だと思っていた。多分。


可愛い可愛い妹。
10年なんてあっと言う間。ティエリアは、こんなにも大きくなった。


ずっと俺をお兄ちゃんと慕ってくれると確信があったし、実際変わらず自分を好いてくれている。
自分も変わっていない。

今でも、たまに頭を撫でたいし、買い物にも一緒に行きたい。
時間さえ合えば一緒に登校・通勤したい。
ずっと隣でご飯を食べたいし、テレビを観ながら一緒に笑いたいし、一緒にゲームしたいし、勉強を教えてあげたいし、一緒にお風呂入りたいし、一緒の布団で寝たいし、朝一で俺に「おはよう」と半分まだ眠っている瞳で言われたい。


………あれ?
後半可笑しくないか?


いや、俺はいたって正常だ。
この想いは10年前から変わりやしない。



「広い物だな」

シングルベッドも案外。


今日は寒い所為か、随分と昔の事を思い出してしまう。

寒い、10℃は切った。5℃あるか?
これにもし毛布が無いならば風邪を引いてしまう。

ティエリアは本当にいい子に育った。

明日はきっと、電気毛布を探してくれる気がする。


それを想像すると、少し寒さを我慢出来る。



ああ、ティエリアも今、俺と同様寒がっているのだろうか?

考えてしまうと一気にティエリアが今どうしているか気になる。
年頃の女の子の部屋に入ってはいけないと、もう一人の俺が止めに掛かった。


そう、いつもリジェネに言われていた。
兄なんだから、そこまで気を遣わなくていいんだよ? と。

それが出来たら、こんなモヤモヤした感情なんか抱かない。

リジェネと、心の中の自分には悪いが、これが一番丁度いい距離だと俺は思っている。



さて、そろそろ寝るか。

明日、会議に出なければいけないんだったな……と頭を切り替えに掛かる。

夜更かしは寝坊の元だ。


「……おにいちゃん」

ああ、駄目だ。
ティエリアの声が頭に響く。


「おにいちゃん」


脳に刷り込まれた声。
自分はこうもティエリアに。


「お兄ちゃん?
寝てしまったのですか?」


「!!!」


あれ?

声は、10年前より幾分か低くなった。
ドスの利いた声は美しくも男すら怖気付くらしい。(リジェネ談)


「おにい、ちゃん?」


でも俺はティエリアの甘い声しか知らない。

怒っても、何処か必死な声は可愛い。
笑い声はなお可愛い。
泣いてる声は内緒だが堪らなく可愛い。


「てぃえ……?」


甘えて来る声は、俺の特権。



「てぃてぃてぃティエリア?!!」

「しー、リジェネに気付かれます!」


スタンドの電気のみの部屋に人影。

遂に俺は幻想を見出したのか?!


「どどどどうしたんだ……?」

「あの……その、」


ティエリアの少し大きめのパジャマ。

少し見える足先を擦り合わせている。

指先もスリスリと擦っている。
その指をきゅっと握り締めた。


「さ、寒くて寝れません。一緒に寝ましょう?」


ああ、寒いから指先を擦り合わせていたのか。


「おにいちゃん?」


いい加減に気付いて欲しい事がある。

お兄ちゃんは10年前からお前と寝るのにドキドキしなかった事が無い。


「ばばばばばっ!!」

馬鹿な事を言うんじゃありません!
そう言いたいのに呂律が回らない。


「だっ、まっ、おまっ!」

だって、待て、お前はもう16の女の子だ!

何一つ言葉……単語すら言えない。


「嫌……ですか?」


桃色のパジャマに隠れた体は確実に成長した。
微量ながら体付きも出る所は出ている。


「もう、一緒に寝るのは嫌なのですか?」

「そなっ、ちが……、い……!」

そんな訳ない、違う。嫌な訳ない。
焦り過ぎて上手く言えない。

ティエリアは暗闇の中、大きな瞳を僅かな光で反射させた。


「来い! ティエリア!!」


あ。
全てを吹っ飛ばした。


「……」
「……」

突然喋った内容がこれだ。
ティエリアはポカン顔。


さあ、入っておいで。と言わんばかりに布団を捲っていた手。
あれ以来指先一つ動かしていない。完全に俺は固まっていた。

仕方ないだろう? ティエリアのあの目は苦手なんだ。


「……はいっ」


ティエリアが微笑んだ。

その笑顔も俺を更に制止させる。


「おじゃまします」

テトテト歩いて来た妹は小さい頃からの定位置、壁側の方に俺を乗り越えてベッドに上がった。


「お兄ちゃん?」

呼ばれてハッとする。
恐る恐る横を見れば、不思議そうにこちらを見るティエリアがいた。

夢じゃないよな。ティエリアに見えないよう、自分の太股を抓って見ると痛いではないか。


「……っ」

顔が熱くなってる。
隠す様に一気に布団に潜り込んだ。

今更「お前はもう16だ」「女だ」だとか言える筈ない。


ティエリアも俺に続いて布団に潜った。


「あったかいです」

ティエリアの声に驚いた。
シングルベッドに俺と成長したティエリア。

当然当時より密着度は高い。この脈拍が届いてしまいそうだ。


「小さい時から変わりません。お兄ちゃんの布団、とってもあったかいです」


それはきっと自分自身の体温だ。


「こうやって、腕に抱き付くとあったかいんです」


ティエリアの腕が俺の腕に絡まる。
小さい頃は良くやったが、今のティエリアは大分成長している。

前は腕と同じ位の身長だったのに、今は上半身しか感触が無い。


……感触?!


「おやすみなさい、お兄ちゃん」


寝るのか?! このまま寝るのか?!
当たってるぞ、完全にお前のおおおぱ……。

言えるかっ!


「ありがとう、おにいちゃ……」


お礼なんて言われたら、耐え抜くしかないじゃないか。


ああ、やっぱりティエリアは温かい。
やっぱり温かいのは俺じゃなくてお前だ。

ティエリアから甘いシャンプーの匂いがする。同じ物の筈なのに。


……おやすみ、ティエリア。


俺はもう暫く起きている気がするが。

明日は絶対電気毛布出そう。
意地でも俺が探す。


「今年で、お前は16だぞ……?」


また一度、体温が上がった気がする。

あ、成程、だからティエリアは俺と寝ると温かいと言うのか。

ティエリア+俺で温かい図が出来ていたのか。


10年目の真実。


----------------------------

≪ティエリア寝る → お兄ちゃん体温上昇 → 暖かいと抱きつく → 更に体温上昇 → 二人共ぬくぬくと言う図≫
≪拍手して下さった方、ありがとうございました≫
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人生最大的にガンダム00にハマった訳で。

映画終わってもまだまだ熱いもん!


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