こちら「ガンダム00」に心奪われたブログです!
見にくいですが勘弁!愛は本物です。基本、自己満足なんで期待は禁物!
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自己満足な品だよっ(毎度だけど)
ブリングは好きだったんだよ!
ブリングは子供好きそうなんだよ!!
って妄想。
※妹だよ
※小1だよ
苦情とか止めてね
【The particular loveliness is a foul!】
今日、兄弟が一人増えました。
「………」
自分の半分しかない身長。
自分を睨む瞳は真っ赤。
「ほら、ティエリア、ご挨拶しなさい」
「………」
背中をリジェネが押す。
膨れたぽっぺ。
触ったら、きっとモチモチなのだろう。
「ティエリア……アーデ」
それだけ言うと、また俯いてしまった。
生き別れの兄弟。
小さい頃、それが対面するテレビ番組を見て泣いた記憶がある。
今日突然だ。
『ティエリア?』
『そ。僕の母方、まだ隠し子がいたんだって』
腹違いの兄弟との再会に慣れてしまった自分が少し寂しい。
大企業のお偉いさんだった父の、遊びに生きた人生の結果。
一番初めに生まれた自分は、移り変わっていく女を目の当たりにしてきた。
籍など入れず、養育費だけ払う父。
結局、死ぬまでに何人の女と付き合ったのか分からなかった。
「ごめんね、無愛想な子で」
リジェネとそっくりな顔。
自分達が兄弟だとそれが告げている。
また増えた。
自分が把握している分には7人目。
あの男の血が半分入った子供など要らず、皆養子や孤児院。母親は金を持って失踪が大半。
今更探そうとも思わない。
だから同じ運命を辿った半分血が繋がった兄弟達は身を寄せ合い、助けあって生きていく事に決めたんだ。
「リボンズが見つけたんだよ。僕に似てるから調べてみたら大当たり」
実はまだ心の整理が完全に出来ていない。
『此処にティエリア住まわせちゃ駄目かな?』
そう言われたのは今から3分前。
勤務先と学校の関係で二人暮らし。狭い訳じゃない。
その子も完全に血が繋がったリジェネと一緒の方がいいだろうと思った。
『構わない。それで、いつ来るんだ?』
来た返答が『今』。
今も夢を見ている気分。
感動の生き別れの兄弟対面は慣れているが、こうも早いと。
玄関にはしゃいで駆けて行くリジェネを見て、あんなにはしゃぐ姿は久し振りだなんて思っていたら、
玄関先には子供。聞けば小学校一年生。
「ほら、君も挨拶してよ」
何も喋らないと、リジェネが苦笑して促す。
「あ、ああ……ブリングだ」
「似てるね、君達。ほら、そんな顔するからティエリア怖がってるじゃん」
「こっ、怖くなんかっ…!」
声が震えたティエリアが顔を上げた。
自分と同じく、父親譲りの赤い目。本当にリジェネとそっくりだ。
「…ぅっ!」
「ほーら」
無理を言うな。笑えないだろこの状況。
リジェネは今16歳。
単純に考えて10も違う。
有り得ない。
あの男が死んだのは3年前だ。本当に死ぬ直前まで女と遊んでいたんだ。
実に胸糞悪い。
紫色のランドセル。
ピンク色のカーディガンに付いた名札には『ティエリア・アーデ』。
苗字がリジェネと違うんだな。
「服は後で届くから。後、行く学校も決まってるし安心して」
社交的なリジェネとは反対な性格。
顔を上げない。口も利かない。
自分も人の事は言えないが。
それもまあ仕方ない。まだ6つの子供が急にだ。
「さぁ! ティエリア、今晩何食べたい?何でも好きなもの作ってあげるよ! ブリングが」
リジェネは料理皆無。
「何でもいい」
予想通りな反応。
答えただけいい。リジェネはいつものブリングの反応と同じで溜息が出た。
でも作るのはブリング。
子供大好きハンバーグを作ってみせたが、
「ごちそうさま」
笑いもせず。
お風呂に入ろうと誘っても、
「一人で入れる」
リジェネは凄く残念そうだった。
可愛気がない。
確かに引っ込み思案な子供もいるが、ティエリアは堂々と拒絶する。
子供は好きだ。小動物が好きだ。
「っくしゅ!」
くしゃみもなんと可愛い。
「髪、乾かそうか?」
これが30分ぶりの会話。
リジェネが「宿題忘れてた☆」なんて出て行くものだから、部屋は気持ち悪いくらい静か。
リジェネはいつも、一人であんなに煩かったのか。
「ドライヤー?」
「そうだ、初めてか?」
「……施設に無かった」
聞いて後悔した。
施設、その単語は自分も嫌いだ。
「きゃあ!」
初めてのドライヤーに驚くティエリア。
ドライヤーを落としそうになる。
可愛いだろう、その声。
「あっつい」
「ま、前向け」
ソファーに座らせたティエリアは膝を抱えて初めての温風に耐える。
髪を掬う度、ティエリアが気持ち良さそうに身を捩る。
柔らかい髪の感触が気持ち良くて。
自分が自分に驚いてる。
他人の世話を焼くなんて。
実は子犬のブリーダに憧れた事もあったし、保育士にも憧れた。
諦めたが。
夢が叶っているようだ。
「おにいちゃん?」
「っ!!?」
おにいちゃん、おにいちゃん、おにいちゃん?!!
「…っ、ごめんなさい、ブリングさん?」
しまった。間を開けてしまった自分の馬鹿!!
「おおおお兄ちゃんでいい、」
寧ろお兄ちゃんと呼んでくれ。
「僕にはおにいちゃん、たくさんいるんでしょう?」
「おにいちゃんと呼んでいい」と言った途端、一気に安心したのか体の力が抜けていくのが分かった。
「俺の双子の弟と、下の弟が2人。妹が2人だな」
「おにいちゃん5人と、おねえちゃん2人……?」
足し算が速いようで。
「いっぱいいる…」
そう思う、普通。大家族なんてテレビでよく見るが、家族背景がこうも暗い家庭も無い。
それを最後にティエリアはまた黙ってしまった。
「ティエリア、乾いたぞ? ……おい」
肩を揺すった瞬間、小さな体が俺の方に傾いた。
甘いシャンプーの匂いが鼻孔を擽る。
近い、と言うよりくっ付いた。
「あれ? 眠っちゃった?」
声の主は勿論リジェネ。
俺の胸でスヤスヤ眠るティエリア。固まったまま動けない俺を笑ってる。
「ドライヤー、暖かくて眠っちゃったのかな?」
時計は10時を指している。成程、小学生は寝る時間なのか。
「僕が寝かせるよ、ブリングはお風呂へどうぞ」
ティエリアと一時も離れたくないオーラを無意識に放っていたブリングをリジェネは悟っていた。
彼だって遅くまで起きている方じゃないのに、頑張るなぁと微笑する。
汗だくな兄が面白くて仕方ない。
ガチガチなまま風呂へ向かった。
「ティエリア、僕と一緒に暮らしてるのがブリングで良かったね」
彼は兄弟の中でも、結構優しい方だ。
リジェネは根っからの悪戯っ子。ある事を思いついた。
「おかえりブリング。お湯冷めてなかった?」
満面の笑みでの出迎え。
「あ、僕勉強するから。部屋に来ないでね? テスト近いんだ」
自ら勉強するなんて珍しい。
それだけ言い残すと再び部屋へ行ってしまった。
明日は自分も朝ご飯を頑張る予定、早く寝よう。
相変わらずの質素な部屋、そして質素なベッド。明日のメニューを考えながら寝よう。
「うあああ?!」
隣から聞こえた声にリジェネは口を押さえながら笑う。
「ティエリア……」
リジェネが仕込んだと直ぐに分かる。兄弟でも一位二位を争う悪戯好き。
ブリングは勿論毎回被害者。
「リジェ……」
テスト勉強。もしも本当だったら……。
ブリングの性格上、彼が一番騙しやすいからリジェネは良く騙すのだ。
ガチガチになりながら再度確認する。
大きなベッドにちょこんと寝ているティエリア。
「んぅ…」
可愛い。写真に残したい。コレクションに加えたい。
寝てもいいのか?
ソファーでは小さくて俺位の身長だと無理だ。
なら仕方ない。うん仕方ない。
きっとやわらかいんだろう。子供特有の体温なんだろう。
布団をめくる。
パジャマ代わりにリジェネの小さめのTシャツを着せられてる。
ブカブカシャツなんて最高じゃないか…!
ベッドに足を乗せると、
ギシリ。
「んっ……?」
体重の馬鹿っ!
「ぼくは…?」
クリクリおめめがゆっくり開く。
「お、おはようティエリア」
言葉選びを誤った。
馬鹿、俺の馬鹿!
「まだ、夜です……」
当然の返答。
ティエリアは服を着替えられている事とベッドの上にいる事を把握した。
「僕、何で?」
どうしよう、リジェネと寝るなんて言ったら。
「ブリングおにいちゃんのお部屋?」
おにいちゃん、おにいちゃんって言ってくれた!
嬉しくて笑いそう、部屋が暗くてよかった。助かった。
「……ひょっとして、僕と寝てくれるの……?」
声に期待が乗っている。
「お前が、リジェネと一緒じゃなくていいなら」
素直に「一緒に寝ようと」言えればいいのに。
無言で隅っこに寄るティエリア。俺の寝るスペース分。
「………」
淡い照明でも分かるくらい赤い目が光っている。
潤んでいるからだろう。
やっぱり暖かいのは上部だけ。足元は冷たかった。
「おにいちゃん、狭くない?」
狭いものか。子供一人分くらい。
兄弟と寝るのは久し振りだ。皆大人へなって行ったから。
「こうやって誰かと寝るの、初めて……」
温かい体温を感じる。ティエリアが寄り添ったのだと悟った。
「初めて」。切ない。
腕を回して抱きしめたい。自分から行った事なんてなかった。リジェネはいつも自分から来ていたから。
何年前の話だろう?
「おにいちゃんは?」
「初めてじゃ…ない」
「ふーん、いいな……」
服をぎゅっと握る。
胸を鷲掴みにされたように痛い。
頭を撫でるくらいの勇気なら、持てそうだ。
気持ちよさそうに身を捩った。
「ねえ」
まだ不安を残す声。
「もし僕のベッド来たら、もう一緒に寝てくれないの?」
つまり、俺とずっと寝ていたい。
嬉しさに体が熱くなっていく。
「俺は、別に構わない」
「ほんと?!」
きゃっと俺の腕に絡む体。俺の腕一本分で全身分。
安心したティエリアはどんどんまどろみの中に沈んでいく。
俺は真逆でどんどん目が冴えていく。可愛い、可愛い!
そして、腕に絡まれた事によって気付く。
(女の子だったのか……)
腕にあの感触が無い。
僕と呼ぶんだもの、男の子だとばかり……。
女の兄妹は3人目。
(妹?!)
俺は女と一緒に暮らすのか?
女と俺は今一緒に寝てるのか?!
まだ子供だ、まだ子供だっ。
これでもし10年経っても、
『お兄ちゃん、一緒に寝よう?』
なんて来られたら。
折角風呂に入ったのに、汗だく。
時計はそろそろ12時を指す。
-----------------
≪ホントに現実逃避大好きなんだと気付いた≫
ブリングは好きだったんだよ!
ブリングは子供好きそうなんだよ!!
って妄想。
※妹だよ
※小1だよ
苦情とか止めてね
【The particular loveliness is a foul!】
今日、兄弟が一人増えました。
「………」
自分の半分しかない身長。
自分を睨む瞳は真っ赤。
「ほら、ティエリア、ご挨拶しなさい」
「………」
背中をリジェネが押す。
膨れたぽっぺ。
触ったら、きっとモチモチなのだろう。
「ティエリア……アーデ」
それだけ言うと、また俯いてしまった。
生き別れの兄弟。
小さい頃、それが対面するテレビ番組を見て泣いた記憶がある。
今日突然だ。
『ティエリア?』
『そ。僕の母方、まだ隠し子がいたんだって』
腹違いの兄弟との再会に慣れてしまった自分が少し寂しい。
大企業のお偉いさんだった父の、遊びに生きた人生の結果。
一番初めに生まれた自分は、移り変わっていく女を目の当たりにしてきた。
籍など入れず、養育費だけ払う父。
結局、死ぬまでに何人の女と付き合ったのか分からなかった。
「ごめんね、無愛想な子で」
リジェネとそっくりな顔。
自分達が兄弟だとそれが告げている。
また増えた。
自分が把握している分には7人目。
あの男の血が半分入った子供など要らず、皆養子や孤児院。母親は金を持って失踪が大半。
今更探そうとも思わない。
だから同じ運命を辿った半分血が繋がった兄弟達は身を寄せ合い、助けあって生きていく事に決めたんだ。
「リボンズが見つけたんだよ。僕に似てるから調べてみたら大当たり」
実はまだ心の整理が完全に出来ていない。
『此処にティエリア住まわせちゃ駄目かな?』
そう言われたのは今から3分前。
勤務先と学校の関係で二人暮らし。狭い訳じゃない。
その子も完全に血が繋がったリジェネと一緒の方がいいだろうと思った。
『構わない。それで、いつ来るんだ?』
来た返答が『今』。
今も夢を見ている気分。
感動の生き別れの兄弟対面は慣れているが、こうも早いと。
玄関にはしゃいで駆けて行くリジェネを見て、あんなにはしゃぐ姿は久し振りだなんて思っていたら、
玄関先には子供。聞けば小学校一年生。
「ほら、君も挨拶してよ」
何も喋らないと、リジェネが苦笑して促す。
「あ、ああ……ブリングだ」
「似てるね、君達。ほら、そんな顔するからティエリア怖がってるじゃん」
「こっ、怖くなんかっ…!」
声が震えたティエリアが顔を上げた。
自分と同じく、父親譲りの赤い目。本当にリジェネとそっくりだ。
「…ぅっ!」
「ほーら」
無理を言うな。笑えないだろこの状況。
リジェネは今16歳。
単純に考えて10も違う。
有り得ない。
あの男が死んだのは3年前だ。本当に死ぬ直前まで女と遊んでいたんだ。
実に胸糞悪い。
紫色のランドセル。
ピンク色のカーディガンに付いた名札には『ティエリア・アーデ』。
苗字がリジェネと違うんだな。
「服は後で届くから。後、行く学校も決まってるし安心して」
社交的なリジェネとは反対な性格。
顔を上げない。口も利かない。
自分も人の事は言えないが。
それもまあ仕方ない。まだ6つの子供が急にだ。
「さぁ! ティエリア、今晩何食べたい?何でも好きなもの作ってあげるよ! ブリングが」
リジェネは料理皆無。
「何でもいい」
予想通りな反応。
答えただけいい。リジェネはいつものブリングの反応と同じで溜息が出た。
でも作るのはブリング。
子供大好きハンバーグを作ってみせたが、
「ごちそうさま」
笑いもせず。
お風呂に入ろうと誘っても、
「一人で入れる」
リジェネは凄く残念そうだった。
可愛気がない。
確かに引っ込み思案な子供もいるが、ティエリアは堂々と拒絶する。
子供は好きだ。小動物が好きだ。
「っくしゅ!」
くしゃみもなんと可愛い。
「髪、乾かそうか?」
これが30分ぶりの会話。
リジェネが「宿題忘れてた☆」なんて出て行くものだから、部屋は気持ち悪いくらい静か。
リジェネはいつも、一人であんなに煩かったのか。
「ドライヤー?」
「そうだ、初めてか?」
「……施設に無かった」
聞いて後悔した。
施設、その単語は自分も嫌いだ。
「きゃあ!」
初めてのドライヤーに驚くティエリア。
ドライヤーを落としそうになる。
可愛いだろう、その声。
「あっつい」
「ま、前向け」
ソファーに座らせたティエリアは膝を抱えて初めての温風に耐える。
髪を掬う度、ティエリアが気持ち良さそうに身を捩る。
柔らかい髪の感触が気持ち良くて。
自分が自分に驚いてる。
他人の世話を焼くなんて。
実は子犬のブリーダに憧れた事もあったし、保育士にも憧れた。
諦めたが。
夢が叶っているようだ。
「おにいちゃん?」
「っ!!?」
おにいちゃん、おにいちゃん、おにいちゃん?!!
「…っ、ごめんなさい、ブリングさん?」
しまった。間を開けてしまった自分の馬鹿!!
「おおおお兄ちゃんでいい、」
寧ろお兄ちゃんと呼んでくれ。
「僕にはおにいちゃん、たくさんいるんでしょう?」
「おにいちゃんと呼んでいい」と言った途端、一気に安心したのか体の力が抜けていくのが分かった。
「俺の双子の弟と、下の弟が2人。妹が2人だな」
「おにいちゃん5人と、おねえちゃん2人……?」
足し算が速いようで。
「いっぱいいる…」
そう思う、普通。大家族なんてテレビでよく見るが、家族背景がこうも暗い家庭も無い。
それを最後にティエリアはまた黙ってしまった。
「ティエリア、乾いたぞ? ……おい」
肩を揺すった瞬間、小さな体が俺の方に傾いた。
甘いシャンプーの匂いが鼻孔を擽る。
近い、と言うよりくっ付いた。
「あれ? 眠っちゃった?」
声の主は勿論リジェネ。
俺の胸でスヤスヤ眠るティエリア。固まったまま動けない俺を笑ってる。
「ドライヤー、暖かくて眠っちゃったのかな?」
時計は10時を指している。成程、小学生は寝る時間なのか。
「僕が寝かせるよ、ブリングはお風呂へどうぞ」
ティエリアと一時も離れたくないオーラを無意識に放っていたブリングをリジェネは悟っていた。
彼だって遅くまで起きている方じゃないのに、頑張るなぁと微笑する。
汗だくな兄が面白くて仕方ない。
ガチガチなまま風呂へ向かった。
「ティエリア、僕と一緒に暮らしてるのがブリングで良かったね」
彼は兄弟の中でも、結構優しい方だ。
リジェネは根っからの悪戯っ子。ある事を思いついた。
「おかえりブリング。お湯冷めてなかった?」
満面の笑みでの出迎え。
「あ、僕勉強するから。部屋に来ないでね? テスト近いんだ」
自ら勉強するなんて珍しい。
それだけ言い残すと再び部屋へ行ってしまった。
明日は自分も朝ご飯を頑張る予定、早く寝よう。
相変わらずの質素な部屋、そして質素なベッド。明日のメニューを考えながら寝よう。
「うあああ?!」
隣から聞こえた声にリジェネは口を押さえながら笑う。
「ティエリア……」
リジェネが仕込んだと直ぐに分かる。兄弟でも一位二位を争う悪戯好き。
ブリングは勿論毎回被害者。
「リジェ……」
テスト勉強。もしも本当だったら……。
ブリングの性格上、彼が一番騙しやすいからリジェネは良く騙すのだ。
ガチガチになりながら再度確認する。
大きなベッドにちょこんと寝ているティエリア。
「んぅ…」
可愛い。写真に残したい。コレクションに加えたい。
寝てもいいのか?
ソファーでは小さくて俺位の身長だと無理だ。
なら仕方ない。うん仕方ない。
きっとやわらかいんだろう。子供特有の体温なんだろう。
布団をめくる。
パジャマ代わりにリジェネの小さめのTシャツを着せられてる。
ブカブカシャツなんて最高じゃないか…!
ベッドに足を乗せると、
ギシリ。
「んっ……?」
体重の馬鹿っ!
「ぼくは…?」
クリクリおめめがゆっくり開く。
「お、おはようティエリア」
言葉選びを誤った。
馬鹿、俺の馬鹿!
「まだ、夜です……」
当然の返答。
ティエリアは服を着替えられている事とベッドの上にいる事を把握した。
「僕、何で?」
どうしよう、リジェネと寝るなんて言ったら。
「ブリングおにいちゃんのお部屋?」
おにいちゃん、おにいちゃんって言ってくれた!
嬉しくて笑いそう、部屋が暗くてよかった。助かった。
「……ひょっとして、僕と寝てくれるの……?」
声に期待が乗っている。
「お前が、リジェネと一緒じゃなくていいなら」
素直に「一緒に寝ようと」言えればいいのに。
無言で隅っこに寄るティエリア。俺の寝るスペース分。
「………」
淡い照明でも分かるくらい赤い目が光っている。
潤んでいるからだろう。
やっぱり暖かいのは上部だけ。足元は冷たかった。
「おにいちゃん、狭くない?」
狭いものか。子供一人分くらい。
兄弟と寝るのは久し振りだ。皆大人へなって行ったから。
「こうやって誰かと寝るの、初めて……」
温かい体温を感じる。ティエリアが寄り添ったのだと悟った。
「初めて」。切ない。
腕を回して抱きしめたい。自分から行った事なんてなかった。リジェネはいつも自分から来ていたから。
何年前の話だろう?
「おにいちゃんは?」
「初めてじゃ…ない」
「ふーん、いいな……」
服をぎゅっと握る。
胸を鷲掴みにされたように痛い。
頭を撫でるくらいの勇気なら、持てそうだ。
気持ちよさそうに身を捩った。
「ねえ」
まだ不安を残す声。
「もし僕のベッド来たら、もう一緒に寝てくれないの?」
つまり、俺とずっと寝ていたい。
嬉しさに体が熱くなっていく。
「俺は、別に構わない」
「ほんと?!」
きゃっと俺の腕に絡む体。俺の腕一本分で全身分。
安心したティエリアはどんどんまどろみの中に沈んでいく。
俺は真逆でどんどん目が冴えていく。可愛い、可愛い!
そして、腕に絡まれた事によって気付く。
(女の子だったのか……)
腕にあの感触が無い。
僕と呼ぶんだもの、男の子だとばかり……。
女の兄妹は3人目。
(妹?!)
俺は女と一緒に暮らすのか?
女と俺は今一緒に寝てるのか?!
まだ子供だ、まだ子供だっ。
これでもし10年経っても、
『お兄ちゃん、一緒に寝よう?』
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兎羽
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性別:
女性
職業:
実家に帰りたい盛り
趣味:
見ての通り
自己紹介:
只今実家を離れて就職中(東北出身)
A型!身長約150!腐女子!
人生最大的にガンダム00にハマった訳で。
映画終わってもまだまだ熱いもん!
※別ブログによってHNが違いますが、私です。
A型!身長約150!腐女子!
人生最大的にガンダム00にハマった訳で。
映画終わってもまだまだ熱いもん!
※別ブログによってHNが違いますが、私です。
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