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こちら「ガンダム00」に心奪われたブログです! 見にくいですが勘弁!愛は本物です。基本、自己満足なんで期待は禁物!
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拍手お礼文を変えたのでうpします。

新しいのはまたこの幼妹パロ設定ですので、嫌な方は要注意。



そして、この過去拍手文も幼妹パロ設定ですので注意。
5月頃にやった、【鯉のぼりネタ】の続きになっております。

季節外れですね。

ピロピロリ~ン。


「リジェネ、それをまた俺に売るのか?」

「……この前のテストの点数を聞かないでいてくれるならタダだよ」

「何点なんだ」

「聞かない約束でしょ? 大丈夫、赤点じゃないから」


写真を撮る音に反応した妹がヒョコリ、顔を出した。


何から顔を出したかというと先日大騒動を起こした鯉のぼり。


もう終わたんだからと外して暫く放っておいたら妹が潜っていたのだ。
これはシャッターチャンス。

もぞもぞ、寝袋の様に。
頭だけ出して非常に可愛い。


「芋虫みたいー」

「ティエリア、何をしているんだ?」


ブリングがこれ以上僕の点数を聞かないところを見ると、買収に成功したようだ。


「……?」

しかし、何をしているかと聞かれると答えに困った。

やる事に大した意味はない。そこにあるから潜ってみたと言う登山家みたいな理由だった。


「子供の行動って、面白いよねー」


少しでも高い場所があったら登ってみたい、縁石の上を歩いていきたい衝動と同じ類。



「楽しい?」

「楽しい!」


するとまたポスッと被って中でもぞもぞし始める。

可愛い、これは可愛い。
堪らないね。


ブリングはその光景をポカンと口を開けて見つめる。
よだれが今にも出そう。

目がハート。



「……どうしたんだ? 外して。洗うのか?」

「うん、仕舞う前に一回洗った方がいいかなーって」


“仕舞う前に”
その単語をティエリアは聞き逃さなかった。



「鯉のぼりしまっちゃうの?!」


妹が鯉のぼりの中から出て来て今にも泣きそうな顔で聞くのだ。
ああ、やばいなこの展開。


「だって、もう5月5日は終わったんだよ?」

「何で?! ひな祭りの時はずっと出してたもん!」


ありゃ、変な癖をつけてしまったか。


「兎に角だーめ。他の家もみんな外すよ?」

「いやだああああ」


あー、こうなると大変困る。
泣くとまずブリングも敵になる。

直ぐ泣く妹を甘やかすんだ。そろそろ考えを改めようよ。

そう思ってる僕自身も今物凄く心が揺らいでいる。



「泣いても駄目!」

「いやあああ」


鯉のぼりをギュウっと胸に抱える。


「こら! はーなーせー!」

「んやー!」


ズリズリズリ。
力で敵わないなら離れない。



「ふ、二人とも……破れるぞ…?」


それにしてもティエリアは何て体力だ。
リジェネの猛攻に怯まない。

リジェネ曰く役立たずな兄はオロオロ。


「ブリング! ティエリア捕まえて!」

「…え」

「し・つ・け!」


可愛いからこそ。



「うええええ、おにいちゃんのいじわるーーー!」

「ブリング、気をしっかり! 意地悪って言ってるだけだから、嫌いとは言ってないから!!」


ジタバタ、ブリングをもとうとう意地悪呼ばわり。
僕なら嫌いと言うに決まってる。


「リジェネのバカーー! きらいー!」

この前は「頭いい」って言った癖に。



暴れなくなったがブリングの胸でボロボロ零す涙。


ブリングに抑えられちゃ何もできない。
指を咥えて取られた鯉のぼりを見つめる。


ああ、その顔も可愛いな。
撮りたい撮りたい撮りたい。

でもそんな空気を読めない事をする訳にはいかないか。



「むー」
ティエリアが唸った。

顔が緩んでる、ブリング。引き締めろ。



「じゃ、洗うよ?」

「勝手にしろバカ!」


顔を隠すように胸に埋めるのだ。
あからさまに幸せそうな顔をするなブリング、ムカつく。

僕はいつも悪者になっているような気がする。


ボン、と洗濯機に黒、赤、青、五色を投下。


「はー、毎年僕がこんな仕打ち受けるのー?」


洗濯機に洗剤をぶち込みながら大きい独り言。




リビングに戻ると窓から見えるまだ飾ってある他の家の鯉のぼりを見つめるのだ。
まるで飾った日の様に。


「また来年も飾ってあげるから」

「んー」

若干鼻声。
子供が仕舞うのを拒むなんてよくある話だ。

ブリングはクローゼットに仕舞ってあった箱を取り出してきた。


諦めた様子のティエリアはただただ寂しそう。
ぎゅっと胸を掴まれた。


「ああ~、泣かないでティエリアー」

「むぐ、抱きつくな、リジェネ!」


ギュウギュウに後ろから抱き締めると抵抗してくる。
何だよ、いい加減僕にもデレてよ。







それから30分後、シワシワになった鯉のぼりが取り出された。


「あー……」

濡れて丸まった布の塊を見てまた涙ぐむ。


「ブリング、端持って」


シーツ同様、長いから二人で作業。


「さて、干すか」









「リジェネ大好きーーー!」


子供と言うものが分からなくなった。


「こんなんでも吊るしてるに入るんだね…君の中では」


鯉のぼりは再び外の風に吹かれていた。
でも干し方はシーツと同じなんだけど。

真中で二つ折り。
洗濯バサミで留めてある。


「どう見たってこれ飾ってるに入らないでしょ?」

質問を振った相手、ブリングもティエリアの反応が意外過ぎてどんな反応をすればいいか分からないでいる。



「こいのぼり! こいのぼり!!」

「ティエリア、僕も大好きだよー!」


ティエリアから抱きついて来てくれる事なんて滅多にない。

この隙に。















「ふえー」

「結局泣くんじゃん」


夜、乾いた鯉のぼりと来年まで最後の別れ。


「もー、最後飾ってあげたじゃん」

「うー」

あれを飾るにカウントする妹は面白い。



最後の抵抗か、別れを惜しんでるのか、また鯉のぼりの尻尾を持ち上げて頭を入れた。



「あ、ビデオカメラ」

常備しているカメラを棚から取り出し録画する。



「リジェネ、お前大丈夫か?」

色んな意味で。

「君にだけは言われたくないよ」




「っぷは!」

出口に到達した妹は口から顔を出す。


やっぱりこれを見てると、ティエリアが鯉の着ぐるみを着ているよう


もしくは鯉に食べられているよう。

横にゴロゴロゴロ。意味があるようには思えない。


「ティエリアー、もういいでしょ? 寝るよ?」

「ううー」



ティエリアが寝静まってから片づけようと思い、ほっといたのだ。
そしたらこの状態に至る。


「じゃあ僕の歯磨き終わるまでだよ?」


何だかんだでどんどん延長してしまう。
ああ、いつになったら心を鬼に出来るんだろう。

渋々頷いたティエリア。
カメラの録画を停止して彼女と鯉のぼりを二人きりにしてあげた。






「ブリング、ブリング!」

リジェネが自室の布団を敷き直しているブリングを手招きする。

「何だ?」

「しー! 見て見て」


ブリングが指さす方向をみると芋虫状態のティエリア。

それがどうした? と聞く前に異変に気がついた。


「……寝てるのか?」


動かない。そして一定のリズムで小さな山が上下しているのだ


「それもね、僕が買ってあげたうさちゃんと枕持って行っててね、もう自分の寝る態勢作ってるんだ」

ベッドを見ると確かに枕が一つ足りない。
いつの間に。


「どうする?」

寝袋じゃないんだから。

「出したら起きるだろうな」

しっかりと端を握り締めていて放すには一回起こさなければならなくなりそう。



でもその前に。

カシャ。

「いつ買ったんだ、デジカメ」

「この前」

「お金は?」

「君も使うでしょ?」

「………」


あー、折角洗ったのによだれ垂らしちゃって。
まあ、明日そこだけ手洗いすればいいか。


妹はシャッター音なんかじゃ起きなくなった。
安心して寝れるようになったと思えば嬉しいのだが。



シャッターを切るリジェネの前をブリングが横切った。


「どうするの?」

「今日はこれで寝させる」


そう言ってブリングはティエリアを鯉のぼりごと抱っこした。



『確かにそうするしかないか』と思ったと同時に『先を越された』と思った。


すかーっと、起きる様子がない。
寧ろ笑っている。

今日ははしゃいで疲れたのだろう。
毎日笑って泣いてのくり返し。堪らない。



「可愛い」

「写真撮り過ぎだ」

「いいじゃん、沢山撮っておかないとすーぐにおっきくなっちゃうんだよ」


確かにまた重くなったとブリング。

来年もこうやって駄々を捏ねてくれるのだろうか?
子供は何歳までこうしてやると喜ぶんだろう?


「明日は僕ねー!」

「一日延ばすな!!」


自分自身は好きなだけ甘やかす。
明日はリジェネの隣で鯉のぼりが眠るらしい。


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拍手して下さった方、ありがとうございましたー。
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人生最大的にガンダム00にハマった訳で。

映画終わってもまだまだ熱いもん!


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