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こちら「ガンダム00」に心奪われたブログです! 見にくいですが勘弁!愛は本物です。基本、自己満足なんで期待は禁物!
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拍手、ちょっと短いですが変えましたので、以前のをうpいたします。

前やった【アレルヤ勘違いパピバ】の兄貴サイドです。

私、指輪ネタ好きです(^^
貰ったのを首から隠して付けてるのが特に。


「はっくしゅ!!!」

くしゃみで目が覚めるなんて生まれて初めてだ。



「はへ?」

視覚よりも嗅覚が何かを感じ取った。



自分の部屋じゃない匂いがしたんだ。

開いた瞳に差し込む蛍光灯はいつもと同じ。




「って、なんじゃこりゃあああ!」

視界が開けた。



ここはお花畑かと思った。外だと思った。
ベッドの周りにも大量の花。

まるで棺桶の中みたいではないか。縁起悪い!!



「俺の部屋?! ってか、え、夢……?」

とりあえず起き上がろうと手をついた、



ぐに。



「っ!!」

柔らかい感触に一瞬人間だと思う。
違った。熊のヌイグルミで一安心。


いや、安心ではない、何なんだ、この状況。クマちゃんが添い寝してくれてる。


真っ白な頭に次の刺激。

匂いがしたのだ。花じゃない、甘いお菓子の香り。


「ケーキ……?」


机の上に置かれたケーキの甘い香りがする。

同時に蝋燭の火が、ケーキの周りを囲む花をも燃やす香りまでする。



「ぎゃあああ」

急いで火を吹き消す。
白いケーキ。苺の隙間に刺された大量の蝋燭はトレミーを火事の危機に陥らせる。


息を切らせながらケーキの中心を見ると、


『おたんじょうびおめでとう ニールくん』


チョコ板に白いチョコペンで俺は祝られてた。




「……………、
……………あれ?」


今日って何月何日?


宇宙に居ると朝も夜も感覚が無くなると同様、
毎日ガンダムで世界中を駆けてると今がどれか春夏秋冬、分からなくなる。




頭が働かない。
視覚、聴覚、嗅覚だけが入り込んで来る。

次に感じたのは感触。しかも違和感。
そこは自分が体の中で一番大事にしてる部分。

一番敏感な部分。



寝る時にでもさえつける手袋。狙撃手の命。

左手からした。



恐る恐る取ってみると、すぐに違和感の原因が分かった。



「ゆび…わ」


薬指には蛍光灯の光に反射する、銀色の指輪。


この状況下を理解しようとこの脳は働かない癖に、薬指に指輪と言う事はどう言う事かは弾き出す。

左右に揺らすとキラキラ反射し、触ると確かにそこにある。
夢じゃない。





「ロックオン?」



突然の後ろからの声は聞き慣れたあの声。



ああ、やっぱりお前か。
お前ならやりかねない。

部屋をこんなにされて、起きなかった俺も俺だ。



「ティエ」

リア、まで呼べなかった。



ビロードのリボン。
赤、青、黄色、ピンクに、


「お…お誕生日、おめでとうございます」


色取り取りのリボンが彼の全身を巻くに巻く。



「てぃえりああああああ?!」

「はっはい!」



リボン だけ が、彼の全身を覆っている。





よりにもよって、俺のパーソナルカラー、緑色のリボンが彼の両手を前で縛っている。
止めろ、まるで俺が……。

頭にはピンクのリボンが巻かれていて、それだけ見れば可愛い。
でも、下が問題だ。

カラフルな包帯を全身に巻いた状態。
ちょっときつめに巻かれた太腿が眩しいです。



「誰にやられた?!」と聞きたい所だが、
この部屋の状況、


「お…おま……、自分でやったのか?」

「何がです……」

「リボン!!」


彼が他人に頼むわけないし、頼んだなら止められてた筈だ。
つまり自分で巻いたんだ。

どうやって自分をそこまで縛った?!



「だから、その、お誕生日おめでとうございます!」


顔を若干染め、キラキラした瞳で言って来た。

しかし、返答が適切じゃない。

部屋いっぱいの花、
その花を燃やしに掛かってたケーキ、
俺の添い寝をしてくれた大きなクマちゃん、
寝込みを襲われた銀色の指輪(左手の薬指)、

お前が全てやったのか?
俺の誕生日の為に。



「嬉しく……ないのですか…?
いらないのですか……、プレゼント……」


物凄い量のプレゼント。

ティエリアの欲しい返答が返って来ない。
ありがとうが欲しいのに。



「花も、ヌイグルミもケーキも、指輪も、僕もいらないのですか……?」



しまったと思った時には遅かった。
その場にヘタリと座り込んだティエリアがポロリ、またポロリと大粒の涙が落ちる。


泣かせてしまった。




「ち、ちがっ!」

早く弁解しなければならないが、開いた足が気になる。
足を開いて座らないで下さい!!



「ったく、誰の入れ知恵だよ」

彼の手を一纏めにしている緑色のリボンを解く。



でも頭のリボンは残しておこう、可愛い。



スメラギだろうか?
酒に酔った勢いで喋ったのだろうか?

おやっさんが悪い冗談で言ったか?
クリスやリヒティが真に受けると思わず言ったのか?
ラッセが俺の嫌がらせに言ったのか?

彼からこの発想はまずないだろう。




「はぁー、お前、常識無さ過ぎ」

頭を掻く。
早く彼に自分の上着を着せればいいのに、もうちょっと見ていたと本心が言っている。

青いです、まだ俺。今日で25ですけどね。




「受け取って、くれたと言う事でしょうか……?」

「ん?」

「僕を」


え? そう言う事だったの?
目を見開くとティエリアもキョトン顔をする。


「あ…はは、そう意味合いだったの、このリボン」

「自分の体にリボンを巻く事は、貴方にこの身をささげると言う意味だと教えて貰った」


本当に誰だ、そんな考えの持ち主は。




リボンを解いたら、そのプレゼントは受け取ったと見なす。



受けとって貰えたとティエリアはまだ涙の残る顔で笑った。



「っくしゅ!」


そのくしゃみはこの部屋中の花からか、それともこの格好の所為だろうか?


たぶん、後者の方が確率が高い。



「すみません」

さっきまで俺が寝ていた布団を被せる。
お礼を言う当たり、多分寒かったんだろう。

意地を張ってまでしてくれるなんて。
でも風邪は勘弁。


ティエリアはまだロックオンの体温が残るシーツにドキリしていた。




「服着な?」

「えぇ?!」

「え?! やなの?!」

「せめて、今日一日くらいは……」


試しに手を握ってみるととても冷たくて驚いた。



「…っぁ」

何に悲鳴を上げたと思ったら、手を握られたからだ。
そんな恰好してる癖に、それくらいで悲鳴あげるか?

可笑しいけど可愛い。



「って言うか、お前………」


やっといつもの調子に戻って来た自分。


やるからには徹底的に。
ティエリア、お前はそこまで頑張り屋さんか。


部屋をぐるーり、落ち着いて見てみると凄い事になってるな。


「あははー…」

「ロックオン?」


この部屋中の花、誰が掃除するの?
勿論俺だ。



「俺を花粉症にする気か~?」

多分、今人が来てこの部屋見たら「お花畑」だ。と言うだろう。
ティエリアが何処からか来たお花の妖精さんに見えて来た。




ここまでし尽くしてくれると感嘆してしまう。





「25歳の男にクマちゃんはないだろー?」

「う、嬉しくないのですか?!」

「だから、そう言う事じゃなくて」


ティエリアは必至だった。
喜んでくれなきゃ嫌だ。


「ケーキは? 嬉しいですか?」

「あー……」


蝋燭の件は叱らなきゃいけないが、そんな不安そうな瞳に対して叱れやしない。


「当たり前」


後で叱ります。




「それとこれも」

左手を見せると思い出したのか顔に火が付く。


「あっ…! それは!」

「そう言う意味でいいんだよな……、ったく、そう言うのは男の方からやるもんなのに」


自分から渡しといて焦ってあたふた。面白い。
シンプルなデザインが彼らしい。


「これペアリングっぽいな。って言う事はお前もしてんのか?」

シーツを握る彼の左手首を掴んで引く。
不意を突いたのだろう。キラリと光るリングが一瞬光るのを確認できただけで直ぐにシーツの中に隠してしまう。


「あの…、違うんですっ! ペアリングが良いとか彼が言うから!!」


彼…、ティエリアに吹き込んだのは男か。




「お前、これがどう言う事か分かってやってんのか?」

ピン、と右指でリングを弾いて見せる。



花、クマちゃん、ケーキ、これは友人でもありえる範囲。
でもリングはその域を超える。

更にペアの片方を付け済みと来た。


「その前に自分捧げてるし」


一度に出せるもの全て出してきた。



「いいのかー? そんな簡単に自分差し出して」


まるで世間知らずのお嬢様だ。箱入り娘もいいところ。


「簡単になんか……出してません………」



未だ手は震えるし、足がガクガクだし。

そんな心中を知らない彼が憎たらしい。ティエリアは自分だけがこんな思いをして少し腑に会わない。



こんな恥ずかしい思いをして全身にリボンを巻いているのに。
花とクマとケーキとリングを買ったのに。


「……っ、そんな顔すんなって」


ロックオンはティエリアの拗ねた表情にときめく。
だって顔真っ赤で、涙目で口先尖らせて、ほっぺ膨らませて。


グシャグシャに頭を撫でても拒否はしないが機嫌が直らない。



「一度にこんなにプレゼント貰ったの初めてだ。ありがとう」


ありがとう。
やっとくれた!

胸から込み上げてくる。
ティエリアは嬉しさのあまり抱きつく。


急に抱きついた体。指にリボンが引っ掛かり解けていく。



「ぅあ!」

「ほら、暴れるなって!」


意識してしまうと、コイツ馬鹿かとしか思ってなかった格好の見る目が変わる。




でも暴れるなと言うと、このままの体制でいなければならない。
これ、ほぼ全裸に抱きつかれてるんだ。




熱くなるティエリアの体温。多分ティエリアもそれを感じてるだろう。
こうもくっ付かれると自分の体温を誤魔化せない。




「はぁー、とんだ誕生日だ」

指に絡まったリボンを慎重に外していく。


「なぁ、聞かせてくれ。これ誰かに聞いたんだろ? プレゼントは何をあげるもんかって?」


全くそうであるティエリアは、本当は隠しておきたかったが頷くしかない。


じゃあ誰なんだ?と聞く前にティエリアが自白した。


「本当は黙っておきたかった……。でも、誕生日を祝いつつ貴方が好きだと伝えるには何が一番効果的か僕には判断できなかったんだ……」


好き、と言葉でハッキリと言い表されるとこうも照れるものなのか。




ティエリアはアレルヤの言葉を思い出す。


『可愛いヌイグルミでもいいし。あ、白いバースデイケーキもいいな。朝起きたら部屋いっぱいに花があるのもいいし、手料理を作ってくれるのも嬉しいな』


『指輪とかいいね………』


『『私をプレゼントします』がちょっと憧れかも…』


ありがとうアレルヤ。
喜んで貰えた。

全部全部受け取って貰えた。

笑ってくれた!!


『一生、貴方に着いて行きます……みたいな意味合いかな?』



着いて行きたいとも。
貴方は言ってくれた。

この計画が終わったら自分がどうなるか彼に指摘されて気付いた。何も無い事に。


『じゃあ、一緒に住むか?』


返事の意味も込めて。





「で、教えて貰ったもの全部実行した訳……」

「……わ、笑いたかったら笑えばいい! 確かに、判断力に欠けたが……」

「まさか! 一生懸命な人間を笑うか」


ぐしゃり、とまた頭を撫でてくれる。
良い子良い子。そんな感じ。



「嬉しい?」

「だから言ってんだろ? 嬉しいって」

「本当?」

「信用ねぇな俺」


安心したティエリアの笑顔は綺麗でもなければ可愛いでもない。愛しい。

ちょっと冗談半分で以前「一緒に住むか?」なんて聞いた事を思い出した。
残りの半分が100%になった。



「ロックオン」


急にティエリアが顔を近づけて来て、何を言うか待っていると止まる事なく俺にぶつかった。


「んぶっ!」

距離1cmも有るか位にティエリアの赤い目。
距離にマイナスが付きそうな唇。



本当に誰だ。
こんな事まで教えたのは。

チュウなんて大胆な行動。




「これは、僕が自分で考えたプレゼントですから!」


違う事を考えてる彼を目線で悟ったティエリアはむっとした。

大方これもアレルヤに教えて貰っただなんて思っているんだろうと思ったから。




「Happy Birthday……ロックオン」


天然か天才か。
ロックオンは考えた。

プレゼントは自分なんて、プロポーズと一緒ではないか。
「一緒に住むか?」もプロポーズに分類されるがあれにはまだ冗談が入っていたしな。

先にやられるなんて。



「チョイ待ち、俺、まだ言ってない事あるんですけど」

「?」

ありがとうはもう貰った。
ティエリアは何だろうと見上げた。



「俺もお前が好きだったんだぜ?」



俺の返事がまだだろう。

再び口を塞ぐとティエリアが動かない。
さっきは自分からした行為の癖に、固まってしまった。


面白くて口からスライドしてティエリアの首にしようとしする。


「っ、貴方は!!」

弾かれたように立ち上がった。
っちぇ、と舌打ち。




「後、まだ僕の手料理が残ってますから!!」

「ええ?! まだあるの?!!」


今から作ると言い出す。
俺は知っている。彼の調理方法を。

それだと昼ご飯、最悪夕ご飯。





それより、それより今は、


「服着ようか…?」


料理はそれから。


-----------------------
コレの後にアレルヤの朝食に続きます。

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自己紹介:
只今実家を離れて就職中(東北出身)

A型!身長約150!腐女子!
人生最大的にガンダム00にハマった訳で。

映画終わってもまだまだ熱いもん!


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