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こちら「ガンダム00」に心奪われたブログです! 見にくいですが勘弁!愛は本物です。基本、自己満足なんで期待は禁物!
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アレルヤの分も祝います。
大方祝いたいと思います。

※2308年です。
 彼と言いつつも、ティエは未だに両性だと思ってる私。

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目の前には美少年が正座をしていた。
部屋主である自分も正座していた。






「これは決して僕の話じゃないぞ! 僕の知り合いの話だからな!」



彼が突然訪ねて来て、何事かと思えば訊きたい事があって来たとの事。

正直この少年は苦手なんだ。
最近はそれが彼の魅力なんだと分かって来たが、扱いにくい事には変わりない。



「わ…分かったよ……、で何だい?」


「こ……今度……僕の知り合いが…すっ好きな人のっ! いや、好きと言うか! 何と言うか……」


ティエリアの顔が真っ赤になって驚く。こんな表情見た事ない。


「ティエリア…?」

「た、誕生日があるんだ……プレゼントは何が良いかと相談されたのだが僕はサッパリわからない! だから、彼に年齢がより近い君に聞きたい」


誕生日。
プレゼント。






「あれ……、ティエリア今日って何日?」

「2月、24日……」


二ヤケそうな口を急いで押さえた。





つまり、そう言う事でしょう?!






知り合いの話と言いつつ、彼に知り合いなどトレミークルー以外いる筈ない。
更に彼が相談に乗るタイプじゃないし、これは自分の事に違いない。

分かりやすい嘘ありがとう。


そして、そろそろ誕生日が近い、彼の知っている人物と言えば。



(ハレルヤーーーー! 僕に春が来たよーーーーー!!!)



煩いと脳内の彼が言っているがどうだっていい。




(もー、知り合いとか言ってー。コッソリ僕の欲しい物訊いて来るんだもん! 可愛いなー)

(お前、それ本当にお前なのか?)

(何言ってるのさ! 今流行りのツンデレだよ!!!)


普段は「死ね」みたいな目で僕を見てた癖に。
本当に君は天の邪鬼なんだから。



「参考にまでしたいんだっ! 君は今、何が一番欲しい?!」


そんな一生懸命な瞳。僕照れちゃうよ。




「え~、そうだなー。僕は貰えるなら何でもいいな。
可愛いヌイグルミでもいいし。あ、白いバースデイケーキもいいな。朝起きたら部屋いっぱいに花があるのもいいし、手料理を作ってくれるのも嬉しいな」


ふむふむとティエリアが頷きながら一生懸命聞く。


「ああ……指輪とかいいね………」

「指輪?」

「ペアリング買ってあげてね、片方をその知り合いの好きな人へ。もう片方は自分で持つの」


「指輪か……」とティエリアは腕を組み考える。眉間に皺を寄せ、悩む姿も何とも可愛い。


ああ、貰うなら一番欲しいのは指輪かな…?



「あ、でも」

何だ、とティエリアが顔を上げた。


「やっぱり、『私をプレゼントします』がちょっと憧れかも…」

「自分がプレゼントとはどう言う事だ?」


そんな純粋な目で見ないでくれ。
つまり、そう言う意味でなんだ。

男の憧れなんだ。夢なんだ。


自分にリボンをグルグル巻き。
どうやって自分で巻いて、どうやって此処まで来たのかって位。


「一生、貴方に着いて行きます……みたいな意味合いかな?」


ぱぁっと頬が染まる。
初だ。


「自分を贈るなど……う、嬉しいものなのだろうか…?」

「嬉しいさ! そりゃもう!!!」



嬉しいともさ!!
今も十分嬉しいけど!!!!



赤い頬を隠す様に俯いた。
きゅっと口を締め、目が潤んでいる。

可愛い可愛い可愛い。


ティエリアの全てが可愛い。



「さ、参考になった……礼を言う」

「どういたしまして」


俯いたまま出て行った。





「ハレルヤ……貰えるなら最後の奴が良いな……」

(お前、一回死んで来い)


















「ねぇハレルヤ、今日は来るかなー? ティエリア」

(お前今日何日だ?)

「3月1日」


過ぎてんじゃねーかよ!!!




脳内でガンガンに響く。


(自分じゃなかったとか考えらんねぇのか…?)

「きっと恥ずかしがってるんだよ。全くもぅ」

(お前案外ポジティブだな!!)




今日もアレルヤは自室で彼を待っていた。


ベッドに横たわり、足を上下に動かしたりゴロンと寝返りを打ったり落ち着きが無い。



片割れは空気が読めないとかじゃなく、単純にポジティブなんだ。
要は自分の良い様に捉える。

ハレルヤは唾を吐きたい気分だった。



(てゆーか、アイツお前の誕生日知ってんのか?)














「ねぇ、今日スメラギさんが言ってたんだけど、日本の文化でひな祭りって言うんだって。あの飾ってたお人形さん、ひな人形って言うんだって」


どうでもいい豆知識を披露した片割れ、アレルヤ。


(そんな事より、まだあの眼鏡来てねぇんだろ?)

「そうなんだよ~、予想以上に照れ屋さんだよ~」


お前が予想以上にバカだよ。





(最近あの眼鏡とお前会ってなくないか?)

「何だか忙しそうで、いつも何処かに行ってて居ないんだよね~」


居ない理由が、自分のプレゼントの準備or照れて避けてるとか思ってるんだろう、このバカは。




「でもね! 今日スメラギさんがクルーを全員集めて甘酒飲むって言ってるんだ! その時には絶対会うから、その時渡されるかも!
あー、みんなの前でなんて恥ずかしいよ、僕!」


オメデタイ脳な事だ。その脳を自分も供用してると思うと寒気がする。



「もう行こうかハレルヤ!!」

(バカか! 集合は夕飯だ!! 今は午前で10時だ!!!)


この馬鹿さ加減に泣けてくる。



(戻れ! 一人で食堂に居る気か?!)

「待つともさ!! 何時間でも!!」

(単純に6時間以上だバカ!!!)



コイツ、絶対Mだ。
焦らされて待たされると逆に興奮する性質だ。

日に日にラリって来るのが分かる。





今廊下ですれ違ったクルー達は遅い朝食ね、と微笑む。
違う、夕食に行くんだ。





「お、アレルヤも今から朝食か?」


食堂にはトレーを持ったマイスター最年長、ロックオン・ストラトスが先に居た。




「え…まあ、そんなとこです」

「もう朝食って言わないのかなー、この時間帯?」




向かいに座るロックオン。彼は寝坊でもしたのだろうか?




「寝坊ですか? ロックオン」

何気ない会話の、筈だった。



さっきまでの笑顔が固まる。
チン、とスプーンを皿に置いた。


「?」



どうして急に黙る。アレルヤは顔を覗くと笑った顔のまま引きつった彼がいた。




「き……聞いてくれるか………アレルヤ……?」

「な、何ですか……、僕で良ければどうぞ」


まだ朝なのに、酷く疲れた顔をしている。
暫く黙りこくった後、口を開いた。




「朝さ……、自分の部屋じゃない匂いがして起きたんだよ……」


「え? どう言う事ですか? 部屋を移動させられてたんですか?」


「違う、そうじゃないんだ……自分の部屋なんだがな、

起きたら部屋が花でいっぱいだったんだよ」



………、はい?



「花の匂いだったんだよ。そりゃもう大量。くしゃみ出たわ」



ロックオンがズズッと鼻を啜った。
アレルヤは、それ、どっかで聞いた事あるよ。とハレルヤに話し掛ける。



「でな、手を着いたらグニッてしてな。人かと思って驚いたら大きい熊のヌイグルミ」



それも何処かで聞いた事ある。



「ふっとさ、横の机見たら花まみれの中心に白いバースデイケーキ。蝋燭の火で花弁燃える寸前。
急いで吹き消したさ」


ハハハ、とロックオンが空笑い。


「そこで気付いたんだ、自分の体の違和感。手袋外して左手見たらキラーンって光ってるコレ」


珍しく手袋を外した彼の左手の薬指には銀色のリング。



反射がハレルヤなら自分は思考。
アレルヤはこんな時だけ頭が正常に働く。



「指輪に驚いてたら後ろから人の声」



『ロックオン?』



「心臓止まるかと思った」


どうやって自分で巻いたんだと思う位、リボングルグル巻きのティエリア。



「全裸にリボンだぜ?」

「全裸ぁ?!!」


想像しただけで鼻血もの。



ハレルヤは「あーあ」と最初から見えていた結果に溜め息をついた。





「あの、一つ聞いて良いですか、ロックオン」

「ん? 何だ?」

「今日、貴方の誕生日ですか…?」

ピク、と顔を上げた。


「そうなんだよ、俺の誕生日だったんだよ。いやー、驚いた。覚えてくれたんだぜ?」


考えてみたら、守秘義務で守らなければならない生年月日を、一番厳しいティエリアに話すほど自分は勇敢じゃなかった。



(は…ハレルヤ……僕って、バカだね……)

(知ってるよ、バーカ)



アレルヤの絶望が直に響くハレルヤ。



「貴方だったんですね……ロックオン……」

「ああ?」


勇敢な勇者のみに姫は傾く。



(よく考えてみれば、そうだよね……)

(初めに言ったろ?)



ハレルヤはやっと夢から覚めてくれたアレルヤにほっと一息。



「ロックオンのばかぁぁぁぁ!」

「ええええ?!」


夢から醒めた片割れは泣きながら食堂の出口へ走り去ろうとする。
捨て台詞は子供か。





「そこにいたんですか、ロックオン!」



しかし出入り口には夢を見させた張本人。
ぶつかる訳にもいかず、こけるアレルヤ。



「僕が服を着てる間に! まだ僕が作ったご飯、食べてないじゃないですか!!」


いつものピンクカーディガン。
違ったのはきっと体に巻き付けたリボンの一部がティエリアの髪を結っている。



「可愛い……」


ポロリ、幾ら傷心してたって無意識に言ってしまう。



「何だ、アレルヤ。どうして食堂で寝ている?」


こけたんです。


自分をその気にさせたティエリアが憎い筈なのに。とてもそんな風に思えない自分は随分とお人好しだと自虐的になってしまう。



「そうだ、アレルヤ」


床に寝転ぶ自分の目の前にしゃがんだティエリア。



「君に礼を言わなくては。
適切な回答例、感謝している」


わぁ、ティエリアが自分に笑い掛けてくれてる。


(ハレルヤ、ティエリアが僕に対して笑ってるよ!)


理由が悲しいが。



「僕は借りを作るのが嫌いだ。お礼にやる物がある。着いて来い」


凄い力。転んだアレルヤの手を掴むとそのまま持ち上げた。


「あ、ロックオン、それ食べないで下さいね。僕の料理が食べられなくなる」



そう釘をさすとティエリアは僕を廊下へと連れ去った。



さっきまで絶望の最高潮だったアレルヤは思考が付いていかない。




「ティ…エリア?」

「君には感謝してるんだ」


なんと連れてこられたのは彼の自室。

まだ二人で同じ部屋だった時同様、シンプルな部屋。



「彼が、喜んでくれた。君のお陰だ」

その笑顔、嬉しけど悲しくて涙が出てきそうだよ……。


クローゼットを開けると、奥から何かを取り出した。


「そのお礼」




「え?」




彼の手には大きなラッピングされた袋。
自分に突きつけられている。



「何だ、要らないのか?」

「い、要ります!!」

条件反射で受け取ってしまった。



顔が熱いよ…ハレルヤ。



「何だ、開けないのか?」

「あ、開けます!!」

これも条件反射。




リボンを解いて開けてみると、覗いたのは茶色い頭。


「クマ…ちゃん……」

「君は所謂“可愛い”と世に言われる物が好みなんだろう?」


取り出すと結構大きい。



「違ったか?」

「ううん! 大好きさ!」


これを買っているティエリアを想像するだけで……。



「ティエリアはよく僕を観察しているね?」

「そうか? 一応、マイスターとして見極める権利が僕にはあるからな」


誉めると心なしか嬉しそうな表情をする。

無関心を装って、本当はよく観察している様だ。
自分が彼に見詰められていたと思うと素直に嬉しいな。




「ティエリアはロックオンが好きだったんだね…?」



演技が下手だ。きっとちょっと寂しげに言ったんだろう。


「す、すまない。あの時は知り合いだと嘘をついた」

「ううん、いいんだよ。薄々分かってたし」


捉え方を間違ったが。



まさか自分の誕生日を経て失恋するとは。


(あれ? 僕ティエリア好きだったんだね……)
(おせーよ)



「彼は、僕に全部教えてくれたんだ。過去も、誕生日も、本名も」

そんな勇気、僕にはないね。

「戦争根絶を成し遂げたら、僕と二人で暮らしたいと言ってくれた」

もうそんな予約まで。

「信じていいと思うか、アレルヤ?」



そんな重要な事を訊くだけの信用が僕にはあると言う事だろうか?


(それで十分だよね……)

(っは、奪う位の度胸持て、バーカ)

(無茶言わないで……)






「って言うか、全部実行したんだね、君」

(お前とおんなじ位バカだ、この眼鏡)


独り占めした彼が憎たらしい事この上ない。

でも誰が見たって僕の負け。理由も筋が通ってるし、惨敗。


このクマちゃんは誕生日プレゼントだと思う事にする。










「お、いたティエリア。俺、腹空いて死にそう」


部屋には勝者が。



「あ、ロックオン」

「ん?」

「もし手、出したら殺しますから」



(そしたら奪う事にするよ、ハレルヤ)
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只今実家を離れて就職中(東北出身)

A型!身長約150!腐女子!
人生最大的にガンダム00にハマった訳で。

映画終わってもまだまだ熱いもん!


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