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こちら「ガンダム00」に心奪われたブログです! 見にくいですが勘弁!愛は本物です。基本、自己満足なんで期待は禁物!
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以前のごみ箱作品の続きでございます。
続きも悶々と妄想しながらニヤニヤ過ごしてたら、コメントを頂いたので。




※最中でもなければ、朝チュンですらありません。
 あくまでもごみ箱行きの姿勢で。
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「はぁー、急な呼び出しはほんっと、止めて欲しいよなぁ……。まあ、5時に帰してくれたけどさ」

「おかえり兄さん………って事は、ホントに会社だったのか………」

「何だ?」

「いや、こっちの話」


5時ちょっと過ぎ、兄さんは帰って来た。
どうやら本当に会社に呼ばれたらしく、疲れた顔で帰って来た兄に『お疲れ様』なんて労いの言葉を掛けた。


「ってお前、それ俺の服じゃねぇかよ」

「だって、ちょっとシャワー浴びてる間にティエリアが間違って俺の服まで洗っちゃったんだもん」


ティエリア、俺の口から出て、初めて恋人が見当たらない事に気付く兄。



「あれ? ティエリアは? まだ靴あったと思ったけど」

「ここにいます」


隣の部屋からティエリアが遅れてやって来た。
ティエリアも、兄さんがこんなに早く帰って来るとは思ってなかっただろう。
表情から言って、もう少し寝ていたかった、ってところか。



「何だ、そっちにいたのか」

「はい………」

「じゃあ、俺着替えて来るな」


ネクタイを緩めながらティエリアがさっきまでいた部屋に入って行った。




「……何も言わないんだな」

「どちらかと言うと、殴りたい気分だ」

「まっ! 違う違う! そうじゃなくて、兄さんにだ!」

「……、……何を言えと言うんだ。言ったところで、あの人は何も……」


兄さん、その一言で表情は一気に曇った。


「いや、仮にも恋人が弟に寝取られたんだぞ? 流石に思うところがあるだろ?」


無言で俺が座っているソファーにティエリアも腰を下ろした。
勿論直ぐ横じゃなくて、人一人分空けてだ。
目は合わせてくれない。


「付き合ってた女が他の男に処女を捧げた何て言ったら、俺だって別れるな」

「しょ、しょっ…!」

「あれ? 違ったの?」


プイっと、顔を赤らめてそっぽを向いた。


「兄さん、全く触れた事なかったろ?」

「煩い……」

「そろそろ答えてくれよー、気になるんだって俺」


ひょっとして初めて?
兄さんとやった事あるのか?
兄さんとキス位はした事あんだろ?

幾ら聞いたって答えてくれない。


「………いい加減にしないと…!」



「お、何の話?」

声の主は似てるけど俺じゃない。
スーツから部屋着に着替えて来た兄さんが訊ねて来た。

「ドラマの話」

「ふーん……。それより、何かあったか?」

その質問を聞いた瞬間のティエリアと言ったら。
ビクッと体が跳ねるのが分かった。

「何かって、何が?」

「んや、ちょっと、前より仲良くなった様に見えた」


ソファーに並んで座っている光景。
思い返してみると、確かに今までなかったかも。



「そ、そんな事っ…!」

言っても良いんだぞ?
弟にレイプされました。助けて下さいって。

「そりゃ毎週顔合わせてりゃ、仲良くもなるよなー、ティエリア?」

でも言わないんだ。

「………っ!」

肩を抱くと、ティエリアが「止めろ」と目で訴えて来た。



「ずっと仲悪く見えていたんだけどな。ま、良いに越した事はないけどさ」


それだけ言うと、下にクッションを敷いて床に座った。
本当にそれだけしか言わなかった。

ばれなかった事には安心したが、そこまで気に留めてくれなかった。
ティエリアの表情から言って、そんな事を考えているのだろうな。
凄く悲しそうな顔だ。

携帯を弄り出して、本当に後は関心はないと言った感じ。


誰にメールを打っているのだろう。ティエリアは気になって仕方ない。



「………帰る」



曇っている表情をしていたから、何を言い出すのかと思ったら。
帰ると来た。

様子が可笑しいのに気にしてくれなかった事がショックだったのか、
恋人の弟と寝た事が居た堪れなくなったのか。

俺はどっちでも良かった。



「もう少しで夕飯だろ? 食ってから帰ればどうだ?」

何も知らない兄。
こう言う時に限って、優しい言葉を選ぶのだ。


「い、いい……。用事があったのを忘れていた。直ぐに帰らなければ間に合わない」

勢い良くソファーから立ち上がったが、直ぐ顔が歪んだ。体が痛いのだろう。

それにしても上手い嘘だ。頭が良いんだもんな。



「……じゃ、俺も帰ろうかな」

「何だ、ライルも帰るのか」

「ついでにな」

「ついでってなんだ」

「ついでにティエリア送ってくよ。な、ティエリア?」


一緒に帰ると予想が付いていたのか、ティエリアは大して驚いてはいなかったが、不快そうな顔はしていた。



「……いらない。送る程まだ暗くないだろう」

「いいからいいから」

背中を強引に押せば、本当に兄さんからティエリアを奪えた気分になれた。


















「あ、服借りて来ちゃった」

「あ、じゃない! 何故、付いて来る…!」

「そりゃお前が心配だからだろ」

何だ、俺があそこから逃げ出す為に言ったと思ってたのか?

「心配って……」

「兄さんが珍しいんだよ。こんな美人さん、一人で帰らす方が可笑しいんだって」


『おちょくるな』、そんな目で見て来る。
おちょくってなんていない。自分の容姿をいい加減に自覚して欲しい。


「お前、一人で歩いてると絶対誰かしらに声掛けられるだろ?」

「そんな事っ………たまにしかない」

「あるんじゃん」


声を掛けなくたって、振り向く位は誰しもするだろう。



「………冗談はこれ位にするか」

「僕は冗談が嫌いです」

「俺は兄さんに言ったって良かったんだぜ? 兄さんがあまりに放っておくから、ティエリア奪っちゃったって」

「止めろ」


ピシャリ、冷たい声だった。


「だって、兄さんに何も言わないで黙ってるって事は、お前も悪くないって思ったって事だろ?」

「……どい……、酷いです! ライルは!!」



ギョッとした。
道中で
ボロボロ急に泣かれちゃあ。


「な、泣く事ないだ………」
いや、泣く程の事をしました。


「僕の事を、滑稽だと笑いたいのでしょう?! それならそれで僕は構わない!
だが、ニールが嫌な思いをするなら、僕は耐えられない……!」


そう来ましたか……。
どんなに気が無くなった相手だと言ったって、弟と寝たなんて知ったらそれは惨めな思いをするだろう。


どんな口説き文句を言ったんだ兄さん。
こんな事言う奴は初めてだ。


ああ、滑稽だ。
でも笑えない。



「お前、何でやられっぱなしで平気でいられるんだよ?」

俺は一発殴られたら、一発殴り返す様な子供だった。


「へい…き……?」

「平気でいられる訳ないだろ。休みの日、兄さんの家に来て何をしてんだお前は。
一緒に出掛けてるか? 楽しくお喋りしてるか? 寄り添って愛を囁き合ってんのか?」


見た事ない。
兄さんは基本明るい性格で、気さくに話しているように見えるが、それは友達と変わらない当たり方。
最近は友達とも思えない。


特別を感じた事が無かった。
家政婦の様だった、まるで家具の一つの様だった。


「それでも黙っていられるお前が不思議で俺は仕方ない」

黙って人に従う様な性格には見えないのに、何故兄さんになるとこんなにも自分を殺すのだ?


「兄さんは、本当に他の女と会っているかもしれないんだぞ?
会ってないとしても、お前に大した関心を持たなくなった。俺は断言するぞ」


普通の子供の様な人生を送って来られなかったのだろうとは予想が付く。遺産相続とか話されたら。
感覚が俺等とは違うのか?


「だ……わた……には……ニールしか………」
いないんだ。



何だそりゃ?

何とも腹が立って来たじゃないか。
俺も兄によって、多少なれども人生を捻じ曲げられた一人だ。
まあ、餓鬼の頃に勝手に一人で出来のいい兄の傍にいるのがしんどくなって逃げただけだが、
兎に角兄には良い思い出が殆どない。



「何でニールは良くて、ティエリアは駄目なんだよ?」


「え?」


兄に屈する光景が、何処か昔の俺と重なったのか。

違う…かな。半分そうでも、半分は俺の元の性格。
言われるがまま従うのが嫌いだった俺の性格が許さなかったのかな?



「兄さんが冷たくするなら、お前も冷たくすればいい。
兄さんが浮気してるなら、ティエリアもすれば良いじゃないか」


ギブ アンド テイク。
恋人同士はどんなに年齢差があろうとも平等であるべきだろう?


『浮気なんて出来るか!』そう怒るかと思っていたのだが、ティエリアの表情はどちらかと言うと驚いたものだった。

そんな考え方、した事なかったと言っている様で。


「辛いだろ? 正直、自分は何の為にいるのか分かんなくなって来ただろ?
なら、ティエリアにそんな思いをさせておいて、ニールには味合わせないなんて道理が合わなくないか?」

「あわ……ない………」


そうだろ、そうだろ?


「確かに可笑しい、どうしてニールは僕に何もしてくれないのに僕は洗濯も掃除も食事の準備もしてやっているのだ?」


目付きが先程と変わった。
それこそが、兄さんから俺に移り変わった、目に見える証明に見え、
それがとんでもない優越感を生む。

自分でも予想外だった。
何だのこの気持ち? 分類は嬉しいなのだろうが、子供の頃の兄よりテストで良い点数を採った時とは比べ物にならない優越感だ。



「よし、君と取引をしよう」


優越感に浸っていると、横から凛とした声が。
先程まで、あんなに自信なさ気な声を出していた癖に。


「君が言っている事の正しさが良く分かった」


急に胸倉を掴まれた。道のど真ん中で。
そして『ああ、今更だけど殴られるのかな?』なんて考えていると、

「いたたっ……引っ張る…んん゙?!」

殴られるどころじゃなかった。
勢い余ったそれは、歯同士が当たってガヂッと痛い音が鳴る。
イマ、オレ、ナニサレマシタ?


「君は次に好きな女が出来るまで、僕はニールと平等になるまで、ライルと浮気します」


「………はい?」


「何だそのふ抜けた声は。君からの提案だろう」


キス、された。
初めてじゃない、つい数時間前までキスよりずっと深い事をしちゃいましたが、まさかティエリアからキスと浮気のお誘い。


「嫌だとは言わないでしょうね? 誘ったのはライルからだし、仕掛けたのもライルだ。
君の理由は女に交際を断られて寂しいから、僕の理由はニールと平等になる為。道理は通っている、釣り合いも取れている」


先に手を出したのは俺。
でも、許したのはティエリア。



くいくいと服の袖を引っ張るティエリア。
あー、はいはい、手を繋ぎましょうか、愛人サマ?


「早速だけど、このまま今日は俺のウチに来ないか?」


道理が合わない? 平等じゃない? 不公平だ?
そんな言葉を並べたくったティエリア。

でも、本当の理由が単に寂しかったからだと俺は分かっていた。



サヨウナラ兄さん、
いただきます、ニール。



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≪上下フリースで帰っちゃったよこの男≫
≪でも、地元に行けば上下フリースでデパートにいたり、平気で学校来てる人いたよ。田舎って恐ろしいね!≫

≪気が向いたら続き妄想します。所詮はごみ箱連載なので超矛盾を孕んだ展開だろうな≫


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HN:
兎羽
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職業:
実家に帰りたい盛り
趣味:
見ての通り
自己紹介:
只今実家を離れて就職中(東北出身)

A型!身長約150!腐女子!
人生最大的にガンダム00にハマった訳で。

映画終わってもまだまだ熱いもん!


※別ブログによってHNが違いますが、私です。
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