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こちら「ガンダム00」に心奪われたブログです! 見にくいですが勘弁!愛は本物です。基本、自己満足なんで期待は禁物!
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さっきの続きですー。

やあ、最近すっかりデュラララにハマってたんですけど、
ニコ動で一発ヴェーダイズマイン見たらコロッと帰ってきました。

止められませんね(^^

Side_S


本屋はやはり好きだ。
静かだし、街中と違い優雅なクラシックなんか流れているし。

此処の本屋は立ち読みに煩くなく、紐で縛られていない雑誌は読み放題。
限度を弁えてパラパラと、学生には少し高いオールカラーのホビー雑誌を眺めていた。


(ティエリアなら、どれをお勧めしてくれるだろうか?)

ティエリアは読むのが速く、理解も速い。

この雑誌はどうだの、あっちはどうだのと言ってくれるから、本当に欲しい情報が載っている雑誌のみを入手出来る。

明日一緒に買えに行けば良い話なのだが、もし売れ切れたらと考えると、発売日に買いに行かなければ気が済まないのだ。


(補講が終わるまで待てば良かった……)


あいつ等の所為だ、付き合ってるの? とか聞いて来るから。
俺は気にしちゃいないが、ティエリアが気にしていたらどうしようと考えると、一人で行こうと考え出してしまうのだ。

今思うと、ティエリアもそんな事気にする様な性格じゃないと後悔。



仕方ない、今回は賭けに出るか?
いやぁ、待て……でも、うーん……。























Side_......


その後ろ姿は、小さい頃のままだった。


「刹那……?」


黒髪で、寝癖も癖毛も、何も気にしない髪型。
身長はやっぱり小さめ。


熱心にホビー雑誌、恐らくプラモデル系の雑誌を立ち読み。
この歳になっても、まぁだ好きなんだな、ガンプラ。


近所にある学生服を纏っている。恐らく学校帰り。


あれ? そう言えば今でも仲が良いと聞いていたティエリアの姿が無い。
さっき、本屋を一周して来たが、彼女と思しき人物はいなかった。

ああ、あれか。きっとクラスが違うのか。


そうやって人は自然と離れて行く、別れて忘れて行く。

自分はもう完全に離れた場所に住んでいる。
同じ市内だが、もう一人暮らしをする年齢だ。

でも、彼等は去年まで義務教育を受けていた子供。
年の差が小さい頃の間を更に裂く気がした。


何年振りだろうか?
うーん、たまに見掛けたり見掛けなかったり。話し掛けたり掛けなかったりで正確な数字が分からない。


俺の事を覚えていてくれているだろうか?

俺の記憶は、新しいガンプラのMSの名前の下に埋もれてしまっているかもしれないが、何事も物は試しだ。

夢中になって読み耽る少年の肩を後ろから叩いた。















Side_T



「ねーえー、ないのー? あるのー?」

無視を決め込んでから何百メートル歩いた?


「煩い!」

「言わないと肯定と受け取るわよ」

「どうしてそうなる!」

「ティエちゃん恥ずかしがり屋さんだから。照れなくて良いのよー? 恋の一つや二つ、バーンと!」

「ない」

「……ないの?」

「な・い!」


珍しく大人しい口調で『ないの?』と聞き返され、逆にリアルだ。



「うっそだぁ。だって、告白されてるでしょ? 今日も?」

「断った」

「今までずっと?」

「ずっと、だ」


もう煩いを通り越して涙が出そうだ。


「えー? 中にはカッコいい子もいたでしょ?」

「何だ、入れるところでも見たか?」

「うん、結構」


ああ、腹が立つ。


「何で好きにならないの?」

「面食いの貴様と一緒にするな!」


と、あしらいつつも、内心、自分には好きと言うものが良く分からない。

良く言う、LoveとLikeの違い。


好きになった事がないと言うのは嘘。
お兄ちゃんも好き。リジェネも好き。せっちゃんも好き。

その好きが、世間一般で言うラブかライクのどちらに分類させるのか分からない。

そもそも、人それぞれ、皆価値観が違うと言うのに。
どちらのものか分る筈がない、術もない。



「恋した事ないの? 片思いでもいいから」

「どうしてそう僕の事を聞きたがる」

「友達じゃない!」

「……」


個人的には一方的に絡まれているだけだと思っていたのだが。

また同じ話だが、価値観は皆違うからな。
僕の価値観では彼女は友達じゃないが、彼女の価値観からしてみれば友達かもしれない……。


「……正直、恋云々の前に、ラブとライクの差が分らない……」

ああ、こんな本音をぶちまけてしまった。
僕の価値観的には友達じゃない相手に。


「そーんなの簡単よ!」


間を開けず。人が悶々と何年も悩んでいた事を簡単だとネーナは言い張る。


「ラブはね、キュンキューンなのよ!」

「きゅんきゅん…?」

「そ! 何気ない会話だけでもドキドキ。テンパって傍から見りゃ何をそんな事で。
ぶっちゃけ、顔を見るだけでも精一杯! 
笑顔なんて向けられたらもう即倒しちゃう! ……て感じ?」

「……それ、お兄ちゃんと話す時もなるんだが……?」

「……」


ブリングお兄ちゃんと話す時は、例え10年経とうとドキドキする。

笑顔で「今日のご飯は美味しいな」なんて笑ってくれたらもう、嬉しくて嬉しくて。堪らない。


「……確かにアンタんトコ、年の離れた兄弟いるって聞いたけど………」

「お前も前、兄が二人いると言っていただろう」

「確かに、褒められたら嬉しいけど……。そんなに?」


そんなになんて、
思い浮かべたら、顔が熱く……。


「アンタ……、大丈夫?」

「君にだけは言われたくないな」


大丈夫? なんて。
知っているさ、自分の感覚が可笑しい事位。


「君は知っているだろう? 僕には両親がいない事」

「…まあ、前聞いたわね」

「両親がいないと言うより、両親に捨てられたと言う方が正しいんだ」


流石のネーナも、この話題には黙り込んだ。


「それが原因かは分からないし、それが原因だと逃げる気もないが、自分の事なのに良く分からないんだ」


こんな胸の内を誰かに話すなんて。
でも、黙ってしまったネーナを前にして、この話題は不味かったと今更後悔していた。


「まあ、とりあえず、僕は暫くは世間一般に言う恋をしないと言う事だ」

「しないの?」

「今はとりあえず勉強だ。お前は知らないだろうが、進学科は小テスト三昧だ」

「ふーん、乙女なら片手間にしちゃえばいいのに」

「片手間って……本当に君は……それに、僕は片手間なんて」

そう言うのが、一番嫌いだ。



「今まで恋した事ないのー? ねぇ、ホントはどうなのー?」

「だから言ってるだろう! 本当に黙っていられないのか、君は」



その後、彼女には色々と説教しようと思った。

人それぞれタブーがあるんだ。
てか、しつこい。
どう考えても僕と君とではソリが合わないだろう。
もう少し相手の顔を見て話せ。
さっきの片手間に恋しろってなんだ。
君の兄達はそんな風に育てた覚えはない筈だ。
少しは勉強に精を出せ。
君の兄はそれを望んでいる筈だ。


しかし、そんな言葉、前方から見えてきた二つの影を目の前にして、
全部吹っ飛んだ。





「あ、ティエリア」

刹那の脇には本屋の袋。


「おー、久し振り」

刹那の横には久し振りだと手を振る人。


ネーナは最近気になる彼を前にして僕より先に返事を返した。


「あっれー? ちょっと良い男じゃない? 刹那、そちらさんだぁれ?」

「ネーナ……、いたのか」

「こら刹那、そんな物の言い方しちゃいけません。
初めまして、俺は刹那とティエリアと同じ小学校に通ってた先輩だな」

「本屋で会った」

「しっかし久し振りだなー、お前さん、俺の事忘れてんじゃないかと冷や冷やしたぜー?」

「あんなに絡まれたら、忘れたいものも忘れないだろ」

「そうだっけ? 俺、そんなに世話焼いたっけ?」

「正直うざかった」

「あははー、そう言う事は言うもんじゃないぞー」



会社帰りであろうスーツ姿の彼は、この前、そう、

刹那に対してのを久し振りと言うならば、
僕のは最近と言うのであろう、この前、

同じスーツ姿。
今日は車じゃない。あれは雨が降っていたからだろうか?



「ティエリアは最近会ったよな? でもまあ、久し振り」

彼も小脇に本屋の袋を抱えて。


もう二度と会わないと思ったのに。


「ティエリアにもちゃんと女の子の友達が出来てお兄さん嬉しいよ」


いや、会いたくないと言ってるんじゃない、会えるなら会いたい。


「お前さんは小学校の頃から男の子とばっか……てか、ハレルヤと殆ど喧嘩だな。ソーマと手ぇ組んで、フルボッコ―――」


ああ、貴方のバックにある夕日が邪魔で貴方の表情が良く見えない。

立ち話をしている内にどんどんと沈んで行く夕日は眩しさを増していく。


「アレルヤとかとは最近会ってるか?」

「いや。アンタは?」

「俺もサッパリ。ま、ちょっと引っ越したからな、東町の方に」


刹那に話し掛けるなんて。
僕にも聞いて下さいよ。

自分と貴方だけが知っていた事を。


「おっと、空が赤くなってきたな。折角久し振りに会えたのになー……」


そうなんだ、あんなに赤く眩しく光る癖に、直ぐ沈む。



「今度の休みにでも何か奢ってやろうか? んで昔の話を肴に一杯…ってまだ未成年か、あはは。
そっちのお友達さんも一緒にどーぞ。今のこいつ等どんな感じか聞きたいな。
……何か家庭訪問の先生みたいだなー、なんて」


いらない、この女は友達じゃない!
本当に気さくな人だ。

リジェネも結構喋るが、こうも他人を愉快にさせる会話なんてしない。


「あ、そうだ、そういやお前この前風邪引かなかったか? あの後」

「え?」

「あー、確かに間が開きすぎたかな? お兄さんに叱られなかったか?」


優しい人。


「当り前です……、風邪引きましたし、叱られましたよ……」
























Side_N



「何よ、恋、してるじゃない……」


そういう顔出来るんじゃん。
まあ、不機嫌顔好きのM男共には夢を壊す羽目になるかもしれないけど。



あの高嶺の花、類稀なき美少女、クーデレ、ツンデレ、ツンドラに。

これのオイシイネタを学校中にばら撒くか、
それとも一人だけの秘密にして優越感に浸るか、

どちらにしろ、彼女の弱みを握った事には変わりない。


私のにぃにぃに負けない位の長身男は、彼女から目線を外し、何故だかこちらに笑い掛けた。


「そういや、名前まだ言ってなかったな。
初めまして、ニール・ディランディです」


ほら、貴方の隣の彼女、私のことすっごい睨んでくるんですけど。



「初めまして、私はティエリアちゃんととっても仲の良いネーナ・トリニティです!」

「捏造するな!」


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≪仲が良いティエリアとせっちゃんの疑惑話やりたくて、でも結果的にNTに収まる≫


≪短編をチマチマやるのが好きです。で、上下たまに繋がってるみたいな。
ここのサイトの原点ですし≫
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自己紹介:
只今実家を離れて就職中(東北出身)

A型!身長約150!腐女子!
人生最大的にガンダム00にハマった訳で。

映画終わってもまだまだ熱いもん!


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