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こちら「ガンダム00」に心奪われたブログです! 見にくいですが勘弁!愛は本物です。基本、自己満足なんで期待は禁物!
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8月の拍手小説にしようかと思ったけどグダグダ過ぎたので止めました。

文字数が3000代なので私の基準でSS。

※花火大会ネタですよ。
※性別は常にティエリアだよ。

今度から男の子は♂、女の子は♀表記しなきゃ。
今度訂正しよ。


「なあ、ティエリア、楽しくないの?」

「はい?」


どおん、と言う爆音から直ぐ後、夜空に花が咲いた。







「花火、楽しくないのかなぁって」

俺は凄く驚いた。あまりに綺麗で。

だって、あれが火薬だぜ?
火薬があんなに綺麗に咲くなんて。

世界に喧嘩を売った俺からしてみれば、それはそれは凄い事で。


「……GN粒子の方が綺麗だと思うと」



また一発上がった。


「そう言うなよ」


そう言うと、何故だかそう思えてくる。







アナウンスが、『本日はありがとうございました』と言っている。

帰る人の波にティエリアは顔を顰めてた。


「ちょっと待つか」

「……はい」


刹那に言われて知った花火大会。
ミッションの都合でラッキーな事に、空いているのは俺とティエリア。

二人きりで今日は来た。



『綺麗ですね』
『ああ、そうなだ』

あはは、うふふ。
な光景を夢見てたのに。


終始この顰めっ面。

理由はこの人ごみだとは分っているし、覚悟の上で誘った。
でも、花火を見ればご機嫌になると思っていたのに。

花火までも『GN粒子の方が綺麗だ』ときた。



「あーあ」

浴衣も着てくれなかったし。

「楽しくなかったですか?」


河原に腰を下ろして隣同士、人がいなくなるのを待っていると自然と溜息が洩れたんだ。
するとティエリアから俺がさっきした質問が返って来た。



「いやぁ、確かにお前が言ってた通り、GN粒子の方が綺麗だなぁって思ってきてさあ」

言葉の洗脳は恐ろしい。



感動したのは確かなのに。

自分が人の脳天を撃ち抜いて来た火薬。
父さん達を葬った爆発も、火薬だったんだろうな。


それをああ扱う事を考えた人物を尊敬したのに。
自分が使って来た火薬を、全て集めたら一発分になるのだろうかと考えたのに。

自分の行っている悪行を再確認したのに。




「だから言ったじゃないですか、僕と行ったって楽しくないと」



草むらに体育座りをしたティエリア、顔を膝に埋めている為、表情が良く見えない。
でも大方予想は付く、いつもの不機嫌な顔と思いきや拗ねた表情に違いない。



「ティエリア……?」

「後悔する位なら、他の奴と来れば良かったのに」


上げた顔は案の定俺を睨み付けた。

大きな赤い眼は暗くても僅かな光で良く見える。


それは予想外、表情は不機嫌でもなく、拗ねてもなく、泣くのを我慢する表情だった。


それだけ言うと、また顔を膝に埋めた。



これはどうすればいい?
『ウソウソ! 超楽しい!』
と言えば機嫌が戻るのかと言うと、多分戻らない。


「ティエリア……」

どうする事も出来ず、ただ名前を呼ぶだけ。


「弟の様に可愛い刹那と来れば良かったじゃないですか!
妹の様に可愛いフェルトを連れてくれば良かったじゃないですか!
気が遣えるアレルヤを誘えば良かったじゃないですかぁ!!」

「いや、アレルヤ、気ぃ遣えないぞ?」


叫ぶティエリアに今不適切な返答をしてしまった。


「酒が飲みたいならスメラギを誘えば良い、
と言うより、端からハロを連れてくれば良いじゃないですか!」

「玉と一人でお喋りって、傍から見れりゃ俺どんだけ寂しい人間よ!」


また不適切な返答だ。
違うんだ、俺はこんな事と言いたいんじゃないんだ。



「……ぅっ…ひっく」


好きなだけ叫んだ後は決まって泣くんだ。
この人ゴミの中、微かに聞こえた嗚咽。


ほら、例え声が聞こえなくても、ティエリアの肩がしゃくり上げてる為、泣いてるなんて一目瞭然。

女を泣かせていると通りすがりの人達がこちらをチラチラ見る。



「俺はさ、花火よりも、GN粒子よりも」

ティエリアが少し顔を上げた。

「お前の方がずっと綺麗だよ!」


「………」


ティエリアがポカン顔でこちらを見ていた。


あれ?



「貴方、案外思考が中年臭いんですね。単にキザなんですか?」



これで落ちない女がいたかーーー!


いや、ティエリアは性別ティエリアだけど。


「ずっとそんな口説き文句で生きてきたんですか?
もっと人間の本能を奮わせる言葉じゃないと僕おろか女も落とせませんよ?」


ティエリアのドS度半端ない。
機嫌を悪くしたのは俺だが。

目をゴシゴシ、泣いてしまった自分がアホらしいと言わんばかりに。


「僕が手本を見せましょうか?」

隣に座っていたティエリアがよろりと立ち上がった。
逆光で俺からだと表情が見えない。



するとストンと俺の真正面に腰を下ろし、覗き込んで、

「貴方の瞳が綺麗過ぎて、花火なんて見てても詰らない」

ひたりとティエリアの冷たい手が頬に添えられる。

「でも、貴方の瞳に映った花火なら、幾らでも見ていられる……」


ぎゃーーーー。
近い、近い!!!

どうしてこんなに積極的?!
体温が急上昇、その口説き文句、俺に効果抜群だ。

唇が後3センチに迫った。


「っとまあ、これ位言わなくては」


唇が5センチ、10センチ…遂に離れて行った。



「……意味的には、俺の言ってる事と変わらなくねぇ?」


ぷしゅう、と空気が抜ける様に力が抜けた。
抜けて残ったのは上げ足を取る思考。


「………」


しかし無視。
ぷいっとソッポを向くとさっきの座っていた位置まで戻ってしまった。



はぁー、と息が自然と漏れた。
まだ心臓が煩い。

いざ迫られると俺はこんなにも乙女か。



「……怒ってるんだな、ティエリア?」

「怒ってません」

「じゃあ拗ねてんの?」

「拗ねてません」

「泣いてんのか?」

「誰が泣くかっ!!」


ぎりっと歯を噛みしめたティエリアの目はやはり潤んでいた。
暗いと良く電灯の光を反射する事。

またゴシゴシ拭う。


「目、赤くなるぞ?」

「元からですよ! 茶化しているんですか?!」


さっきの行動にまだどぎまぎしている。
何を言っても口応え。俺、今上手く思考が回ってないのかも。

いつもみたいにティエリアを赤面させる事を言えないだろうか。



「俺はさ、ただ単に花火見て、綺麗だなーって言って、屋台回って、手繋いで帰りたいだけだったのになぁ」

俺の今日の予定。


「……ッ!」

「おっ」


ティエリアが見る見る内に赤くなっていく。


え?
俺何か言ったか?

首を捻っても分からない。
俺は今日の予定を全部言ったに過ぎないのに。



「や…やれば出来るじゃないですか……」

顔を真っ赤にさせたティエリアがおずおずと手をこちらに伸ばしてくる。



「?」

本当に分からない。
ティエリアがさっき手本をした様に、綺麗な言い回しはしていない。

とりあえず手を握り返した。



「手、冷たいじゃん、寒いのか?」

「ん……」

頷いているのか俯いているのか分からない。


「ほら、こっち来いよ。あっためてやるよ、俺暑いんだけどなー?」

アイルランド出身だからかなー? 何て訊ねても無言。
抵抗しない辺り、多分嫌ではないんだよな。



「貴方って、いつもそうですよね?」

「ん?」

「これですよ、このお節介焼き。
僕に対しては頭をふんだんに捻った臭いセリフ吐く癖に、僕が一番欲しい事は貴方にとっては当然の事なんだ。万人にする」


もぞもぞと動く。ティエリアから抱きついている形と言っても過言じゃない。


「嫌なんですよ、僕がして欲しい事を他人にもしてやるのは」


ティエリアが何を言いたいか分かってきた。


「人が多くて逸れそうになると、刹那の手、握るし。フェルトが寒そうにしてたら肩抱いてあげるし」

「痛いってティエリア!」


俺の背中に回す手がギリギリ俺の肉を掴む。



「そうかそうか」

ティエリアは嫉妬した訳か。
頭を撫でる。これも今度から気を付けてやろう。気付くとちっこい子、全てにやってしまう。



「まだ店やってるかな? 何か食べに行くか!」

得意の文句の一つでも言うかと思ったら満面の笑み。








「さっきは嫌そうな顔した癖に」

「食べます?」


話きかないし。
もう殆どが店仕舞いしている中で見付けたイチゴ飴。


「いらないんですか…?」

「いただきますっ」


良く考えてみれば、潔癖症なティエリアが他人と飴を共有するなんて。


「ひあわへ~」

「しあわせ?」


嬉しそう。
手を繋いであげると、もう二度と離さない勢いの握力で握るのだ。

痛いけど、まあいいんだ。



飴を返すと俺の唾液なんて気にする事無くまた舐めだす。
お兄さん興奮しそう。


「でもまあ、可愛いよな」

可愛い、と言う単語に反応したティエリアの動きがピタリと止まる。


俺と関わる人間全てに嫉妬するんだ。ハロも含まれるし。
今日だって、本当は都合が合えば刹那とアレルヤもいた訳だし。

「嫉妬って、可愛いよなー」

「知っていたんですか?!」

当たり前、見てれば分かる。


「花火に嫉妬していたと!」


花火?!
ティエリアは俺があまりに嬉しそうな顔で花火を見るものだから嫉妬したらしい。

それは今知った事だが、知っていた振りをしておこう。


「遂に物にまでかー」

「そしたら、貴方気持ち悪い事言うんですもん」


俺的に女を落とす台詞が気持ち悪かったですか、すいませんね。



「僕はですね、一緒にいたいって言ってくれるだけでいいんです」

「手を繋ぐのは?」

「好きです」

「じゃあさっきの温めてあげるのとかは?」

「堪らないです」


ああ、成程。

普段の俺は確かに世話好きと言うか、面倒を見るのが好きなんだ。
それをティエリアは独占したいんだ。


「来年は!」


ティエリアが大きな声で突然言う。


「もし二人きりなら、ユカタとやら、着てあげますから!」



言い切ると何か吹っ切れた様に俺の手を引っ張り始める。



畜生、可愛いな畜生。


「きっと、浴衣着て歩いてたら、みんな花火より綺麗なティエリアに夢中になっちまうな!」

「だから、それがキザ臭いんですってば!」


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≪落ちがブレブレします≫
≪2007年12月号のNTの付録の裏表紙のろくおん兄貴の手、未だにトラウマ紛いのものを覚えるのですが≫
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A型!身長約150!腐女子!
人生最大的にガンダム00にハマった訳で。

映画終わってもまだまだ熱いもん!


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