またＳＳ

今度こそ文字数的にＳＳの筈。

幼妹パロを考えてるんですけど、オチどうしようと考えてたか忘れる最近。

歳ですか？
ゆとり教育が襲ってきてます。


※緑と紫です

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待機中、ふと聞いた。


「なあ、ティエリアも髪染めてんの？」

「は？」


煩い、話しかけるなといつも怒る口が、今日は突拍子もない質問に「は？」と一言。



「いやさー、この前フェルトが、髪の色のピンクは染めてるんだって言っててさ」

「………」

「え？　ひょっとしてそう言うのも守秘義務？」


ひょっとしたら隠さなければいけない理由があるのかもしれないのに。
理由には興味がないが、ＣＢの規則に反すような気がしてティエリアは睨む。



「髪染めてるんだーって何気ない話だよ。
で、ティエリアのこの髪って地毛？　染めてる？」


確かに、おしゃれで染めてる可能性もあるし。
クリスティナなんて髪を巻いたとかストレートにしたとか、その類の話しか。


「地毛だが？」

「え？！　マジかよ？」


興味心身に髪を触って来るものだからティエリアはその手を払う。


「何処出身？　肌白いからヨーロッパ系？
…ああ……、守秘義務ね………」



扱いに困るとロックオンはウズウズする腕を抑えた。


「…はー……」

触っても言っても怒られるし。
紫色の不・自然色な髪を見つめて感嘆。



「……そんなに変ですか？」

「へ？」

「僕の髪……」


揃った髪の端を指先で弄るティエリア。


「気にした事がなかった……」


赤い眼はアルビノだと思えば違和感はないが、紫は確かに可笑しい。


黒、茶、金、赤、白。
確かに可笑しい。


「人工的だ……」

キラキラ。蛍光灯に透かす。
何でだろう？


ぷつん、と一本抜いた。
痛い。やっぱり自分から生えているんだ。

さっきまで共に生きていた髪の毛を光に透かすと紫が薄く透ける。


ああ、人工的だ。
自分が人在らざる存在だとは思ってはいたが。

いざそれを見せ付けられると何故だか虚しい。
貴方とはやはり違うんだ。


僕の体の中は、彼とどこが、どう違っているんだろう？



「ティエリア！」

ロックオンは耐えられない。目が虚ろになって、怖かった。


「なん…です？」

「綺麗」


ティエリアに変なスイッチを入れるとどうなるか分からない。
子供みたいに、探求して何処かに行ってしまいそうで。


「綺麗？」

「ああ、とっても綺麗」


掬った髪を奪うと、紫にキスを送る。


「……、…なっ、何して？！」

「んー？　綺麗過ぎるから」


何拍か置いてティエリアは反応した。

脆く崩れそうな瞬間が来る度、ひやっとする。



「ティエリアー」

「ちょっと、何してるんですか！！」


ギュウギュウに抱き締めなきゃ、俺が落ち着かない。
俺が崩れそうになる。

俺とお前は同じな筈なんだ。頭の天辺から指の先まで、全部全部。



今日は抵抗が少ない。


「ティエリアの髪、大好き」

「貴方の方が良いではないですか？」


癖っ毛で曲がった前髪を掴む。


「ティエリアの方がサラサラで気持ちいよ」

「貴方の方が柔らかくて気持ちいい」

「良い匂いするし」

「貴方だって」

「紫なんて遠くからも分かる。ティエリアを見失わずに済むな」

「どんなシチュエーションですか」

「うーん？　街でデートとか」

「…っ！　そ、な……しません！」

「赤くなっちゃって。かぁわい～」

「笑うな！！」







「………」

確かに今は待機中。でも誰も二人きりで待機中になんて言ってない。



「止めて下さいよ気持ち悪い。あ、ティエリアの事じゃないからね」


オレンジ色のノーマルスーツを着込んだ彼は、機嫌を取るように紫色のティエリアに手を振った。


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≪マジで染めていた≫
≪大人の悪い冗談だと思ったら≫

≪地毛は金か赤毛……どっちだろう？≫