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こちら「ガンダム00」に心奪われたブログです! 見にくいですが勘弁!愛は本物です。基本、自己満足なんで期待は禁物!
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おねえちゃんと一緒。
藤色と黄緑色のお姉ちゃんs。

そろそろ会わせなくちゃ。と。


今後は、公式でイノベ組に中性者出てきましたが私の独断で男女のどちらかに振り分けます。


学校が忙しいので、フォルダで放置していたものを。
これでまた暫く消えるよ私。


満月の深夜。カチャリ、控え目に開けられた自室のドア。

「リジェネ…?」


可愛い妹が珍しく自分の部屋に寝に来た。
買ってあげた兎のヌイグルミを持参だ。



「おいでっ、ティエリア!」

両手を広げて待つが、胸に飛び込む事無くベッドの上に座った。



「…ま、いいや。
で、どうしたの? ブリングは?」


自分そっくりの妹はモジモジして一向に話さない。
悲しい事に、妹は余程の理由が無い限りブリングの部屋に寝る。

知らない父親の影を追ってかどうか。




「あのね! テレビでね! マイちゃんがね!」

マイちゃん?
ああ…某・観もしないのにお金を強制的に払わなければいけない放送局の子供向け番組だ。

その女の子が料理をしたり、家事をやってみたり。
タイトルは何だっけな…?

ひ…ひとりで…でき……?



「クっ…、クッキー焼いてて……」


直ぐにピーンと来た。


「僕は甘い物大好きだよ!」

「バカ! リジェネに聞いてない!」

「………」


馬鹿言われた。


「じゃあ何さ?」

「……お兄ちゃんに、あげる」


予想通りで凄く凹む。
ティエリアはどうしてこうもブリングばかりに懐くんだ。


「だから?」

「り…っ、リジェネ! 作り方教えてくれ!」


自分にはくれない癖に、作り方を教えろなんて、何と都合のいい話だ。
自分勝手も良い所。

しかし、自分勝手なのが子供。
自分が一番可愛くて、愛されたい。




「僕にも作ってくれる?」

「あ…あげる」

「今日から一週間、ずっと僕と寝てくれる?」

「寝る!」


条件を言ってる自分の方が子供みたいで。



「君は僕が好きなのか嫌いなのかハッキリして欲しいな」

「?」


一人が嫌いな妹は、腕に絡み付き、動く事をさせてくれない。
寝返りが打てない…。ブリングは、これに毎晩耐えてるのか? それ程までに妹が可愛いか。



それにしてもクッキーを焼きたいだなんて。女の子な部分もあったのかティエリア。

確かにテレビでやっているのを観ると何故か無性にやりたくなる心境は分かる。
裏技とか、簡単お料理レシピとか。

自分は思い立ったらそれで結構満足だから実行した事は指で数える程度だが。




「ねえ、リジェネ、僕には何人おにいちゃんとおねえちゃんいるの?」

ひょっとしてまだ見ぬ兄姉全員にあげるつもりか?


「えーと、……僕を入れて7人かな?」

「多いから止める」

返答と判断が速い。
この子はなんてやる気のない…。



「せっちゃんにもあげるんだもん」
せっちゃんは同じマンションに住む同級生。


「後ね! ソーマちゃんとマリーちゃんと、アレルヤハレルヤにもあげとくか」

友達が沢山いるのは嬉しいが、男の名前が出て来る度にお兄ちゃんはちょっと寂しい。



ティエリアがピトッと頬をくっ付けた。
大人より少し高い子供の体温は丁度良い。

「ぼく、お料理するの初めて……」

「ん? 作った事ないの?」

「施設は、お料理させてくれないし、お菓子もたまにしか食べれなかったし……」


僕の馬鹿。ティエリアの記憶を掘り起こしてはいけないのに。


「まだ生まれて6年だよ? これから好きなだけ食べればいいさ」

ぷにぷにほっぺにキスを送ると、ティエリアは素直に笑ってくれた。


ティエリアにキスを送るとやたらとブリングが怒る。自分が出来ないからって嫉妬しないでよ。
時代は国際化だよ? アメリカとか行ったら家族にキスなんて当たり前さ。


明日は、彼女に電話を入れておこう。
























「やはーん! ホントにちっこーい!」

ティエリアがガチガチに固まったまま動かない。
小さな体を覆い隠すのはミントグリーンの髪色をした女の子。


「何でヒリングまで来てるの? 僕はアニューしか呼んで無い筈なんだけど」



男の自分が、クッキーの知り方など知る訳ない。
ティエリア自身も番組内容を覚えていない。



ならばと、家事全般をこなせるアニューを呼んだ筈なのに、いらないのが付いて来た。


「君、リボンズが気に入ってて気に食わないとか言ってなかったっけ?」

「リジェネと同じ顔なのに、何でおチビちゃんの方は可愛いく見えるんだろ?」


話聞かないし。
おチビちゃんと呼ばれてティエリアはムスッとした表情を見せる。


「はーなーれーろー!」

「やぁよ! 柔らかくてきもちー!」

もがくも子供が敵う相手ではない。
ヒリングがティエリアを抱きしめたまま動かなくなってしまった。



「もーっ、邪魔しないって言うから連れて来たのに!」

アニューも大概人が良すぎる。いつもこんな風に騙されて。



「ヒリング、君は自分が末妹でいたかったとか愚痴溢してなかった?」

「ねえ! 今度一緒にお洋服買いに行こうよ~、ティエちゃーん?」


多分、新しい着せ替え人形を手に入れた感覚に違いない。


「ぼくはクッキー作るのぉ!」

「女の子が僕なんて言わないのー」


ああ、確かにそうだ。どうしてティエリアは僕なんて一人称なんだろう?






「リボンズ…?」

「ちがーう! 私はヒリング!」


ティエリアを迎えに来たのは僕とリボンズ。
ティエリアからしてみればリボンズは救世主。独りから救い出してくれた人物。



「……いったぁ!」

「ふんだ!」

ティエリアお得意のアッパー。基本戦う相手の方が身長が高い為こうなる。
ティエリアはこう見えて結構凶暴だ。可愛さに騙されたらかえり討ち。


「ヒリング! いい加減にしなさい!」

何だかんでアニューの言う事は聞く。性格的に苦手なタイプなんだろう。
ちっ、舌打ちすると、まるで我が家の様にソファーに寝転んだ。


「邪魔、ブリング」

それで退けるから君は舐められるんだよ。



ティエリアがソファーで寛ぐヒリングを睨んでいる。
大好きなお兄ちゃんにあの口調。



「初めまして、ティエリアちゃん?」

アニューがティエリアの前にしゃがんだ。
人のいい笑顔は誰にでも受けが良く筈なのに、

「どうして隠れるんだい、ティエリア?」

リジェネの後ろに隠れてしまった。



この子は人見知りだ。
怖い癖に強がって睨むから勘違いされるんだ。


困った様に笑うリジェネを見てアニューは悟る、ティエリアはこう言う子なんだと。



「アニューです。一応兄妹の中じゃ長女よ?」

「ちょうじょ?」

「ヒリングが次女で、貴方が三女」

「?」


首を傾げる。
まだそう言う単語の意味を知らないらしい。


「あはは、かーわいー」

ヒリングが笑う。
床に座るブリングも緩む頬を必死に堪えている。



「本当に小学生だったのね……リボンズの冗談だと思ってた……」

「彼、冗談嫌いだろ?」

幾ら兄妹だと言っても、一周近く年が違う。


「ほら、作りましょう?」

手を差し伸べるも返さない。
代わりにリジェネを見上げ、目線で訴える。


「大丈夫だって。アニューは君の事が大好きだよ?」

「大好き…?」

ある種、トラウマなのだ。
好きと言ってくれないと、安心できない。



「ティエリア、ちゃんと君にエプロン買ってあげたから!」

リジェネが取り出したピンク色のエプロン。彼女が好きな色なんて知っている。
手渡すとそれはそれは可愛い笑顔。



「何でリジェネと同じ顔の筈なのに、こんなに違うんだろ?」

また言った。
誰に振ったと言う訳でもない疑問を、隣のブリングも一緒に首を傾げてみせる。

イラッとした。


「ヒリング……君ホントに何しに来たの…?」
「可愛い妹の姿を見にv」




ピンク色のエプロンを装着してティエリアはご満悦。

「似合ってるわよ、ティエリアちゃん?」

アニューに誉められたティエリアは顔を赤くして俯いた。
照れてる……。



クッキーの作り方を教えるって言ったって、作るのは小学一年生。
そう高度な物は作れない。

「チョコレートクッキー作りましょ?」

母親と一緒に料理した経験など無いティエリアは、アニューを見ながらいなくなった母親を想う。
単純に考えて、別に親子と言っても可笑しくない外見同士だ。






「ティエリアちゃん、力あるわねー。内の兄弟はどうもインドア派で。ティエリアちゃんは元気ねー?」

インドアとはきっと僕を指している。
リジェネはアニューは絶対腹黒いと思っていた。



ばちんばちん。

生地を一生懸命捏ねるティエリアは可愛い。
何をしても可愛いティエリア。ビデオカメラを今度買おう。


どごん、ばちん。

「でもそこまで打ちのめさなくてもいいのよー?」

パンの生地が如く叩く。
子供は本当に元気だ。底が尽くのを見た事が無い。尽いたら多分寝るのだろうが。


ピロピロリン。
気付くとヒリングがティエリアをコッソリ写メっている。
口には余ったチョコレート。


「本当に何もしないんだね……」

「あら? ちゃんと後でブリングに売るのよ」

売るのかよ。
文明の開化。そうか、自分もティエリアをムービーで撮ろう。

一生懸命なティエリアはケータイに気付かない。


「リジェネ、貴方まで何してるの…?」
不真面目な弟と妹。
ブリングは物凄く幸せそうな顔をしていた。

写メ一枚300円。ムービー一本500円で販売決定。





「ティエリア、それ何の形?」
「ハロ!」

丸。


「ティエたん、それ、普通のクッキーと変わらな…」
「言わないの!」


「ティエリアちゃん、ハートとかは?」

「じゃあせっちゃんにガンダム!」

それは大変難しいと思う。


気付くとすっかりアニューに懐いてる。
一回心を許すと物凄く甘えただ。



「はい、じゃあ焼けるまで待ちましょう」


アニューがいてくれて本当に助かった。


「ティエたーん、焼けるまでお姉ちゃんとお話しましょー?」

「やあ!」

ヒリングがいて本当に迷惑だ。




「ねぇ? 今日は私達の家に泊まろーよー?」

「いやだ!」

「じゃあ今日ここに泊っていい?」

「いやだー!」


来た時同様、またギュウギュウにされるティエリア。


「明日休みでしょー?」

「なら、私も泊まりたいわ」

「アニュー?!」


待ってくれ。此処はあくまでも二人で暮らしていた部屋だ。
大人二人分追加できるような布団も無ければスペースだって。




「大丈夫、急いで家から持って来るから。貴方達はソファーとテーブルを退けてスペースを作って置いて」

「アニューったらだいたーん!」


アニューも幼いティエリアが相当気に入った様で。
拒否しないでくれるのは嬉しいが、こうもされると僕は複雑。


クッキーが焼けて来た甘い匂い。
それとは正反対な心境。

こんな筈じゃなかった。
単にティエリアの焼いたクッキーが食べたかっただけなのに。



昨日も自分の所に寝に来ないティエリア。
今日も来ない事が確定したブリングがグッタリと絶望に浸っていた。

















「きゃあ!」

「こーら、逃げるなー」




「………」

パジャマで部屋を駆けるティエリア。
居間には布団が敷かれていた。


「どうして懐いてるのさ」

「んー、滲み出る人柄よねー?」


ヒリングはティエリアとそれこそ友達の様にじゃれ付いていた。
どうしてだ。どうしてこんなにも簡単に懐く。

ほら、ブリングなんて泣き寝入りだ。
大人が夜9時に寝るとかあり得なくない?



「ほーら、男は早く寝た寝た」

ヒラヒラと手を振る。



「ティエリア、君一週間僕と一緒に寝るって約束したよね…?」

くいくい、とティエリアの服を引っ張るヒリング。小さな耳に耳打ちをする。


「『きすしてあげるから今夜はゆるして!』」

「ヒリング、変な事吹き込むな!」


ってゆうか、キスなんて日常茶飯事なんだから。



「明日、チョコレートクッキーあげるね、リジェネ」

「あははっ、アンタお兄ちゃんって呼ばれてないのー?」

見せつけるようにほっぺをくっつける。
ああ、僕だけのプニプニほっぺ!



「並んで寝るなんて久し振りね? リジェネ、貴方も一緒に寝る?」

「死んでもご免」


アニューものほほんとし過ぎなんだ。僕達はもう大人だよ? 一緒に寝るなんて恥ずかしいじゃないか。
ティエリアは別だけど。


「リジェネのケチんぼ!」

「けちんぼー!」

ティエリアに続いて茶化すヒリングが居なきゃ、僕だってそこに寝たかったさ。

イライラの頂点。バタンと大きな音をわざと立てて自室へ戻った。






「……あーあ、リジェネ怒っちゃったぁ」

「ぼくのこと、嫌いになっちゃうかな?」

「じゃあ私がリジェネの分まで愛してあげる」

「……いらなーい」


リジェネが怒った所為でちょっとシュンとなってるティエリアは大人しく布団へ潜る。
眠気もそろそろ。


「あらま、リジェネなんかが好きなの?」


頭までスッポリ潜ったティエリアを布団ごと抱き締めると苦しいともがき始めた。


面白くて堪らない。


「もぅ、虐めないのヒリング……。
それにしても本当にリジェネそっくりよねぇー」

「そぉ? ティエリアの方が何倍も可愛いわよ」


「ティエリア」と名前を呼ばれたティエリアは条件反射でバッと顔を出した。

「……ふにゅ~」

しかし目は半開き。
半分寝てる。


「ティエリア、無理しないで寝てもいいのよ?」

「むぅ…?」

手が何かを探すように動いている。
シーツの上を這う手は徐々に左へ移動し、掴んだのはアニューのパジャマ。

そのままぎゅうって握り締めたら堪らなくなる。


「おいでティエリア、抱っこしてあげる」

もぞり、ゆっくり立ち上がったティエリアはアニューに跨ると共に夢の中へ。


「いーなぁー」

「何? 貴方もして欲しいの?」

「冗談! アンタが羨ましいの。ティエリア柔らかくて抱き心地最高だもん」


明日は私が抱いて寝ると言い張る。
明日も泊まる気なんだ、我が妹は。


規則正しい呼吸。
子供の寝顔は天使と言うのは本当だった。

こんなに可愛いなら、あのブリングがあそこまで気に入るのに納得がいく。



瞳も零れそうなまで大きいし、笑っても泣いても可愛いし、無意識かどうかギュウギュウ抱きついてくるし。

自分は最高のおもちゃを手に入れたとヒリングはニヤリ。



「ねぇ、アニュー。ティエリアはアニューになると思う? 私になると思う?」

「は?」

「こっちよ、こっち」


すとーん。自分のない胸を張ってみせた。


「ひっ、ヒリング! どうして貴方は直ぐそうなるの?!!」


いゃあ、アニューを弄るのも楽しい。


「アニューみたいに女性誰もが憧れるバストか、世のコアな男共に人気が高いツルペタか」

「何で貴方はそんな事ばかり言うのっ!」

「しー、ティエちゃん起きちゃうよー」



ちなみにブリングはそのコアな方だとヒリングは気付きつつある。


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≪みんな、ひとりで●きるもんはマイちゃん世代だと思ってる≫
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プロフィール
HN:
兎羽
性別:
女性
職業:
実家に帰りたい盛り
趣味:
見ての通り
自己紹介:
只今実家を離れて就職中(東北出身)

A型!身長約150!腐女子!
人生最大的にガンダム00にハマった訳で。

映画終わってもまだまだ熱いもん!


※別ブログによってHNが違いますが、私です。
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