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こちら「ガンダム00」に心奪われたブログです! 見にくいですが勘弁!愛は本物です。基本、自己満足なんで期待は禁物!
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ひぎいいいい。
お誕生日おめでとおおおおおお(やっぱりフライング)

課題の提出日が迫ってるよ。
明日どうなるか分からないから!



とりあえずうpしよう品。
 課題落ち着いたらちゃんと手直しします。
 つまり見直しも書き直しもしてません。

やりたい事をダダダダダとやっただけです。


※多分、よくあるネタです。
ユニコード対応してなかったらごめんさない。

2308年です。

※携帯電話だと変換されない文字があるのでPCからお願いします。
-------------------


今日が始まって22時間と34分。




「あの……すいません」

何故か敬語。


「何です?」


不機嫌な瞳が俺を睨む。



「俺の誕生日がもう直ぐ終わりそうなんですけど」







【Do it only have to be presented 100 roses?】








「ええ、重々承知です」

「俺、今日誕生日なんですけど」

「だから、重々承知です」

「まだ何にもして貰ってないんですけど。プレゼント一つも貰ってないんですけど」

「貴方が誕生日はずっと一緒に居たいと言うから、こうして一日中部屋にいる事を許可したじゃないですか?」


それはそうなのだが。




また長針が動いた。





「お前の誕生日の時、ちゃんと祝ったじゃんかー、プレゼントあげたじゃんかーー!」


椅子に座って読書するティエリアに抱き付こうとすると見事に交わされた。
そのままベッドの上に逃げてる。



「祝ったと言っても、今みたいに一日中へばり付いて、バラ百本送り付けただけでしょう」

「だろー? バラ百本なんて洒落てるだろー?」

「何百年前のプレゼントですか!」



ティエリアは以前読んだ小説で同じシチュエーションを見た。

昔の人間は、花を大量に送りつけて誕生日を祝ったとか。
今でもそうする人はいる。




「枯れてしまう物を送り付ける意味が分からない」

「え? 何、指輪とかの方が良かった?」

「枯れてしまうのが美学なんですか?」



ロックオンは別に祝って貰えなかった訳ではない。

ケーキも出たし、仲間と酒を交わして、プレゼントも貰えた。


少ないクルーで盛大に祝って貰った。



なのにティエリアと来たら、
一日の摂取カロリーをオーバーするとか言ってケーキは食べないし、
酒も飲まなきゃご馳走も食べない。

これならまだ、何も言わないが無心に肉に喰らいつく刹那の方がよっぽど微笑ましかった。
周りは慣れちゃ来ているが、ティエリアは空気を壊すのが非常に上手いんだ。





自分の時は祝ってくれたからって、相手が返してくれない事くらい薄々気付いていたし、そう言う性格なのはよく知ってる。


「プレゼント開けてみよー」

暇だし。


床に置かせて貰っていたプレゼントの数々。床に座りながら、ちらりベッドの上を見るが目線は小説。ティエリアは無反応。


「うわ、ミス・スメラギ、どんだけ度数高い酒贈って来てんだ」

無反応。

「あ、新しい手袋」

無反応。


「流石はクリス、女の子だなー」

かっこいいネックレス。

「あ、これフェルトと対なんだ。フェルトは指輪……」

二人で買いに行ったんだろう。



そこで気付いた。

「っ!!」

少し横を見るとティエリアの顔があった。
さっきまで無反応だったティエリアの顔が真横に。

ベッドから身を乗り出して覗き込む。


目線は俺の顔じゃない。
俺の手の平、乗っかったネックレスと指輪。


「ティエリア?」


あ、これは気付くわ。
不満そうな目線がぎっと睨む。

無関心を装って、女性陣のプレゼントが気になっているんだ。


可愛くて笑ってしまう。



「ゆびわ……」


特に、フェルトが贈ってくれた指輪が気に入らない様子。
指輪なんて、まるで恋人に贈る品だからだろう。

でもこれは一応クリスティナとセットなんだ。
それでも眼中には指輪しかない。





「わー、嬉しいなー」

わざとらしく言ってみると、ティエリアは更に眉間の皺を深くする。
からかうのは良くないが、したくなるほど反応が面白くて可愛い。



試しにフェルトの指輪を嵌めてみる。

それをした瞬間、ティエリアが息を呑んだのが分かった。
ショック、と言った感じ。

あー分かりやすい。



本をバンと布団に叩きつける。
俺を睨む瞳。

『今すぐ外せ』と言わんばかり。


赤い瞳は若干潤んでいて。本当に悔しいと涙が出てくる性質らしい。


奥歯をギリリと噛み、手がシーツを力強く掴む。



そんな様子のテェイリアに対して、「ん、どうした?」と言う表情をしてみせる。
フルフルと怒りに震えるティエリアがとても可愛い。




「そんなに誕生日を祝う事が重要なのか?! そんなに嬉しいか?!」


遂にキレちゃった。
珍しく声を張り上げる。


「ああ、嬉しいさ」

あっさり答える俺にティエリアは目を開いた。
そんな心境理解出来ないティエリアは唇を噛み締める。


「もし、恋人から祝って貰えたら……」

「最っ高」


さっきまで怒りに染まっていた瞳がキッと締まる。
まるで何かを決意したように。



「今何時ですか?!」

「え? 11時ちょい過ぎ」


やっと祝う気になってくれた様だが、残念にも後1時間も無く俺の誕生日は終わる。

それではケーキを作る時間も、プレゼントを買ってくる時間も無い。


少し残念だが、ティエリアがそんな気になってくれる事自体が奇跡。
そう思ってくれるだけで結構胸一杯。


ぶっちゃけ、ティエリアからのキス一つでも貰えれば俺は満足なんだけどな。




「っち、仕方ない」

舌打ちしやがった。
どうしたんだと思うと、突然手首を掴まれる。


「え? ティエリア?!!」


俺を引っ張って廊下に出る。壁を蹴り、突き進むティエリアには迷いが無い。


「ど、どこ行くんだよ?!」

「ガンダムです」

「は?!」


確かにティエリアはハッチへ向かっていた。
しかし、今はもう日付が変わる時間帯。俺の誕生日会で疲れたオペレーターの二人は今頃眠っている。

どうやって発進するつもりなんだ?
ってゆうか、どうして発進するつもりなんだ?!



真っ直ぐ向かった先にはヴァーチェ。
勿論ノーマルスーツに着替える余裕なんてない為、私服。


「大丈夫です、スピードは極力抑えます」


ボンっとコックピットに俺が投げ入れられた。
無重力の体は為す術なくホールインワン。

ひっくり返った俺の視界にはティエリアが入って来る様子が見えた。
「どうするつもりだ?!」と聞く前にコックピットハッチが閉まった。


こんな事にヴェーダを使うのは申し訳ないが……。
ティエリアの瞳は一瞬光彩を放つ。ロックオンにばれない様に。



「は? 何でカタパルトデッキ、勝手に動いてんだ?!」

「細かい事は気にするな」

「気にするよ!!」


発射準備に入る。


「うげぇ!」

Gがロックオンの内臓を潰した。


「情けない声を出さないで下さい」

「お前の所為だろ!!」



これは本当に始末書ものだ。
特に理由も無くガンダムを出撃させたのだから。

あのティエリアが、だ。


静かな宇宙空間にガンダム。その先には地球が見据えた。


「よし、後15分ある」


ティエリアは時計を見た。



「お……お前……何する気だ……?」


何処がスピードを抑えるだ。いつもと変わらずの猛スピード。



「誕生日を祝いに行きます」

「はい?」



まさかあれか?
12時スレスレに宇宙で二人きりでチューとか?

おうおう、案外ロマンチストだな。強引だが。





「っ! 顔を近づけないで下さい! 操縦してるんですよ?!」

「痛!」

顔を押し返された。



「チューじゃねえの?!」

「ちゅ?」

首を傾げる。
本当に違う様だ。


じゃあお前は何をする気なんだ?



「どこ行くんだよ?」

「だから、貴方の誕生日を祝いに……」

「そうじゃなくて」


理解しない俺にムッとする。
すると、頬をピンクに染め言うのだ。


「僕達はグリニッジ標準時を基準として生活している」


向かうのは太陽の光が当たる方。


「だから………」


ピンクが赤に変わる。


「ああ……成程」



ティエリアが何をしようとしているか、思考が一気に繋がった。
言葉足らずのティエリアを恋人にする際、ある程度の勘が無いと付き合っていけない。



「多分…まだアメリカ辺りは昨日です……」



頭が良くて感心した。




「っはー! お前天才!」

「僕を誰だと思っている」

「ティエリア・アーデ様です」


俺に褒められて、本当は抱き付きたいくらい嬉しい筈なのにツンデレの代名詞は口を尖らせた。



「ほら、もう直ぐ大気圏だ。しっかり掴まれよ? 今の俺達は生身同然だ」

「分かっている。貴方こそ頭打たないで下さいね」

ティエリアからの口調のきつい気遣い。
可愛いらしい事だ。



ティエリアが座るシートの背後に回り、操縦桿を握る白い手に自分のを重ねた。



驚いたティエリアが肩を跳ねらせた後、俺の方を見る。

「ほら、前見とけって」

促すとぎこちなく首を前に戻す。


ぎゅっと操縦桿を握る力が増した。
初々しい反応に頬を緩める。



「ティエリア、ちょっとだけ腰浮かせて?」

別に指示しなくてもこの無重力、簡単にシートとティエリアの間に体を滑り込ませる事に成功した。



「……っ」

ティエリアがひゅ、と息を変に吸い込んだ。
強張る体が直に伝わる。


「そんなんじゃ落ちるぜ?」

「だ、大丈夫です…!」


はっとしたティエリアが強がりを言ってみせる。
汗ばんでいくティエリアの手。珍しく手袋を忘れた事に感謝した。




半分ティエリア、半分俺が導いて大気圏を抜けて行く。
赤い視界の先に、うっすら大陸を確認できた。



「じ…GN粒子……通常モードにします……」

「おう」


次に入ったのは真っ白な雲の中。
分厚い雲を抜けた先に広がったのは青。


深海の青が、太陽の光にキラキラ輝く。



「た……太平洋でしょうか……?」

「ああ、そうみたいだな」



あの大陸がアメリカ大陸なのだろう。

ティエリアが操縦桿を傾けた。
地球の自転に逆らって進む。





「不思議な気分ですね、時間を遡る」


この態勢に慣れて来たティエリアが緩く笑った。


全く可笑しい感覚だ。遡る。


「今日付変更線超えたんじゃねえか?」

ティエリアの頭の陰からこちらに近づく太陽が見える。
自分達が近づいているんだが。



「まだ夕方前…と言ったとこだろうか?」

「ああ、そうだな」


ティエリアが珍しく重力がある地球で嬉しそうに笑っている。
今は膝にしっかりティエリアの体重を感じる。



そこで気が付いた。


「それ以上大陸に近付いたら、ユニオンにバレるぜ?」

「あ、そうか」


ティエリアは急ブレーキ。
ヴァーチェは空中で立ち止まった。

ティエリアとあろうものが。





「さて、これからどうするんですか、ティエリア様?」

「え?」

「俺の誕生日祝ってくれんじゃなかったっけ?」

振り返った顔がポカンとしていて笑えた。



「そ……そこまで考えてなかった………」


表情通り、無計画で発進した模様。
本当にティエリアあろうものが。

恥ずかしいのだろう、顔が真っ赤。





「とりあえずハッチ開けてみないか? 実は俺、Gで酔っちゃってさ」

手を伸ばしてボタンを押す。体が更に密着してティエリアがもじろいだ。



開くと視界が明るくて驚く。
ディスプレイとは違う、本物の太陽の反射。

久し振りの新鮮な空気。海の匂い。


心地いい風が入り込んだ。
ティエリアの髪が舞い、鼻を擽る。


ティエリアが自然と立ち上がり出口スレスレに立つ。


「落ちんなよ?」


空中で止まったヴァーチェからの視界は本当に360度海なのだ。
真下は海。


ティエリアの横から顔を出すと、そこには今までちゃんと見た事のない海。
こうして見るととても綺麗だ。



「貴方こそ落ちないで下さい」

しかし視線は海。ティエリアもこの海に魅了されてる様子。


落ちない様に腰を抱いた。
それがあまりにも自然な行為で、ティエリアは特に驚きもせず受け入れる。






「あ、ロックオン。島が見えます」

ティエリアが指さした方向には小さな孤島。

「あんな島、地図にはない」


世界地図なんて全部頭に入っているだろうティエリアが言うんだから本当なんだ。



「行ってみる?」

「……了解しました」



ハッチを開けたまんま操縦なんて知られたら怒られるだろう。
風が中に流れ込んで来る。


ティエリアも肉眼を見て操縦するのなんて初めてだった。

出入り口付近に立つロックオン。恋人の立ち姿。
茶色い癖毛が海風に揺れて、たまに隙間から碧い眼が覗くのだ。
たまにそっちに持って行かれそうになり、ティエリアは気を引き締めた。









「無人島だな」

生い茂る草木にロックオンはそう判断した。


足跡一つない砂浜。
ヴァーチェを隠すつもりも無く海沿いに着陸。


「CBの隠れアジトでもなく、どっかの国の領土でもない。こんな時代に珍しい」


ティエリアは白い砂浜を掬うと、全く自分の手を汚さず綺麗に落ちて行く様に見惚れた。




「ちょっと探検しようぜ?」

子供みたいに笑って手を引くんだ。


(貴方は今日で25なのに……)



人間の手を一切加わっていない草を掻き分ける。
少し小走り、帰れなくなるとか、そんな不安なんて微塵も考えない。


ティエリアは走り抜ける自然を見る余裕なんてない。
彼が自分の手を引いているから。顔が熱くてまともに前を向けない。




「お、森が開けたと思ったら」

急に立ち止まるからドンとぶつかったではないか。



「お花畑はっけーん」

人間が手を加えていないと言う事は野生の花。雑草同然の筈なのにどうしてこうも綺麗なんだとティエリアは心奪われた。


「こんなに綺麗だと足入れるのが申しわけな……っておい」


ロックオンの言葉なんて聞いちゃいない。
ティエリアは花への気遣い何て無くズカズカ花畑を突き進む。



「あっちゃー」


でも怒るに怒れない。


「似合い過ぎだろ?」


ピンクのカーディガンに加え、太陽に反射する紫に、光るメガネの向こうには燃える赤い瞳。
ティエリアも花の一部として受け入れられている。


「ロックオン?」

振り返り、自分を追って来ない俺を不思議そうに見詰める。


「お前さんそこ気にいったんだろ? 俺もうちょっと奥行ってみるからそこにいろ」

ティエリアがこくんと頷いた。
自分が踏み入れるには少々勇気がいる。





「ハロ持ってくれば良かった」

ハロがいれば映像として残せたし、食べられる実を判別して貰える。
知識が無い自分はどの植物が安全でどれが危険か分からない。







結局する事が無いロックオンは浜辺に戻っていた。
ティエリアを呼びに行くと、未だに花に埋もれ、ただただジッと見ているのもだから話し掛けるのが何だか悪い様な気がして。



こんなに砂が綺麗だと、砂に寝ころぶ事に抵抗を感じない。
緩く温かい砂浜は最高のベッドだった。


太陽がもう真上を通り過ぎた。
暮れてしまうんだろう。


今日は24時間じゃなかった。今日はまだ続いている。不思議な気分だ。


可笑しいな、まだ太陽が自分を照らしていて、頭がこんがらがって来た。
次期にぼやけて行く思考と視界。

気持ち良い。


そう思った時だ。



「ロックオン?」


ぱっと見開いた視界には誰かが自分を覗き込んでいた。



「ティエ…?」



「Breithlá shona duit !」


驚いた。
それは昔、父さんと母さんとエイミーに言われた言葉。

最後に聞いたのは十年も前。
捨てた故郷の言葉。


顔を上げる前に、視界が七色に変った。



驚いて人間の反射能力が反応してくれない。
狙撃手の命である目を守らず視界が鮮やかに彩られる。



視界を覆った物からは甘い蜜の香り。
甘く上品な香りは間違いなく花。

その匂いは先ほど嗅いだ。



急いで顔に被さった花を退けると次に見えたのは綺麗な紫と赤だった。




「ティエリア…?」

「貴方、海に見惚れてすっかり忘れた様子だったので」


予想通り、先程までこの花に埋もれていた恋人。

起き上がると頭からハラハラと花が膝に落ちるのだ。



俺の前にしゃがむと一輪拾い、すっと差し出した。




「バラは流石にありませんのでこれで我慢してください」


バラ。
記憶があった。ティエリアに誕生日に100本送った。


「ちゃんと100本摘んできました」


自分の周りは花でいっぱいだった。
何と不思議な光景。

白い砂浜に花畑が出現した。


漸くティエリアが何をしたか理解した俺は笑いが込み上げて来た。



「あーあ、綺麗に咲いてた花を、お前さんと来たら」


躊躇なく100本抜いて来やがった。



「ちゃんと数えて来たんですから」

カーディガンには花弁が数枚。
両手に抱えきれないからカーディガンを使ったようだ。


ありがとうの一つも言わない俺にティエリアは怒り口調。




反則だろ、俺の国の言葉を使うなんて。
懐かしくて涙が出てくる。

思い出して胸が詰まった。



「お前さん、使えるのか?」

「何がです?」

「ゲール語」


自分の故国の言葉なんて久しく使っていなくて。


「簡単な言葉なら」


ふーん、と頭を撫でると笑った。
ありがとうと同じ意味を持つから。



「お前、バラ百本とか古いって抜かしといて」

「何です? 気に入らなかったんですか?」


意地悪っぽく笑う。



「んや、最高」


確かに枯れてしまうのは美学だ。
形じゃなくて記憶。ロマンチック過ぎんだろ?


差し出した花を受け取るとポケットに仕舞った。
この花の名前なんて知らないが、後で押し花にでもするんだ。

ぶっちゃけ、残りの99本も押し花にして永遠に取っておきたいのだが。



ああ、潮風に流されて飛んで行ってしまう花が勿体ない。



全部飛んで行ってしまう前に言ってみた。



「tá mé chomh mór sin i ngrá leat ……ティエリア」

「ぼ…僕もです……」


簡単な言葉は知っているとか言っといて、本当はマスターしてんじゃないのか?
そこまで知っているとは思って無くて、言った俺もちょっと恥ずかしい。

故郷の言葉で誰かに愛を告げるなんて思ってもみなかった。


ティエリアは赤い顔を隠すように俯いた。
でも風が髪をさらって見えるんだ。



奇怪な行動を本当に良くする。
普通の人間と少しずれているだからだろう。

誕生日を祝って貰えて嬉しい心理も分からない癖に。
俺の心を無自覚に確実に奪ってく。





下を向いた顔。顎に手を添え無理やり上げた。

「なあ、あと今日が終わるまで何時間…?」

「……此処は経度が分からない………でも、今が仮に夕方とするならば後6時間はあるんじゃないでしょうか?」


恥ずかしげに視線を逸らして答えた。
まともに俺の目を見れない様だ。


「ふぅん、なら結構あるんだな……」


今度は腰に手を回す。
そのまま引き寄せればバランスを崩したティエリアが覆い被さった。



さっきの愛の告白の流れから言って、そうなるのだ。
笑い掛けると頭のいい恋人は悟る。


「た…誕生日だから……ですよ?」

「はいはい」

「こんな所でするのはこれが最初で最後ですからね!!」

「はいはい」


強がる素振りを見せても声は震えて。



「んっ!」

軽くキスしただけでそんな声上げるか。

さっきまで花にまみれていた為、匂いがする。花100本分の香り。






「たんじょ…び……だから…、なんです……からぁ…」

ティエリアの両腕が俺の首に巻き付いた。
さあ、俺にもっと誕生日プレゼントを。



ティエリアを柔らかい砂浜に横たえる。
まるで白雪姫。100本もある花に埋もれて眠るんだ。



「次の誕生日にはバラ200本送るからさ、来年は花を200本、此処で待ってるから摘んで来てくれ」

「……忘れないでおきます………」




ティエリアも一輪の花としてカウントしようか。
その口にもう一回キスを送ろうとした、


その時、





『ロックオーーーン! ティエリアーーーーー! ガンダム乗ってどこ居るのーーーーー?!!』


開けっ放しのヴァーチェのコックピットから聞き慣れた女性の声が。




『もし私の想像してる事なら、謹慎処分よーーーーー?!!!』




ああ、そうだ。そっちの世界じゃもう3月4日なんだ。

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≪ほんとに手直ししなきゃ…≫
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プロフィール
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兎羽
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実家に帰りたい盛り
趣味:
見ての通り
自己紹介:
只今実家を離れて就職中(東北出身)

A型!身長約150!腐女子!
人生最大的にガンダム00にハマった訳で。

映画終わってもまだまだ熱いもん!


※別ブログによってHNが違いますが、私です。
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交流のしなさはご愛敬。
何を覚えるのやら。
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