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こちら「ガンダム00」に心奪われたブログです! 見にくいですが勘弁!愛は本物です。基本、自己満足なんで期待は禁物!
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ついさっきの小説は自分らしくないので。(てか恥ずかしい…)


あ、今日アレルヤの誕生日だ。
綺麗にすっぱり忘れてた。

ひな祭りどうしよっかな~ってしか考えてなかった。



いつか祝うさ。(酷くない酷くない


ティエリアが赤い瞳を見ていた。


「それ、欲しいのかい?」


自分と同じ赤い瞳の白ウサギ人形。
あまりにも欲しそうに見つめているので、買ってあげる事にした。












「お誕生日プレゼント?」

「君の誕生日はいつだい?」

「12月」

「じゃあ違うね」



首にピンク色のリボンをラッピングして貰えた。

ティエリアの抱き枕サイズ。結構でかい。
ちょっとお高いんだけど、子供にそんなの関係ない。


年相応、ヌイグルミを欲しがる様な子供で安心した。




「下着買ったし、パジャマ買ったし。靴下、文房具……」

服は後日、一人で僕が買いに行く。
女の子らしい服を買おうとすると酷く嫌がる。

でもそんな服ばかり着てたら男の子と間違えられるよ。



「ティエリア、僕会計して来るからそこに座っててね?」


分かったなんて返事はなく、無言でベンチに座わった。
まさか誘拐なんてないよね?可愛いから心配なんだよね。










「どうして大人より面積小さい筈なのに、高いんだ……」

経済的に、決して楽じゃないんだけどな。



急いでベンチへ走ると、そこにちゃんと妹が座っていた。
誘拐されなくて良かった。



「うわ、かわいー」

ウサギのヌイグルミを膝に乗せまるで話している様に向かい合っている。
腕を掴み、上下に揺らし、遊んでいるではないか。


なのに、詰まらなそうな表情。


「笑いなよ、ティエリア」

子供はもっと、笑顔でやるもんだよ。
そんな顔で待たれるなら、レジまで一緒に連れてけば良かった。

きっと、施設でいつもこんな感じだったんだろう。
好きな物は、好きとは言ってくれなくても嫌いと絶対言わないヌイグルミ。



「リジェネ!」


自分に気付いたティエリアが駆けて来た。
ちょっと嬉しい。出来れば笑顔で駆けて来てくれたらもっと嬉しい。


「帰る?」
「もう、さっきからそればっかり」


ティエリアを店へ連れ歩いて気が付いたが、ティエリアは人ごみが嫌いな様だ。



「ホントに終わり。早く家に帰りたい?」

「おにいちゃんに見せるの!」


ちょっと怒り口調。
ウサギをぎゅうっと抱え直し、リジェネを睨むのだ。


そのウサギは僕のポケットマネーなんですけど。
微塵も分かっちゃくれないか。


「ティエリアは白いウサギが良く似合うね」

「何で?」


肌が白いティエリアに純白ウサギはとても似合った。











「おにいちゃん!」

ティエリアが初めて元気よく玄関から入って来た。


『ただいま』すら言わない。
リジェネは履き捨てた靴を揃えながら可愛くて笑ってしまった。



「どうしたんだ、ティエリア!?」

ブリングだって驚いた。
いつもの定位置、ソファーの上に居たのだが、ティエリアの声に立ち上がる。



「リジェネに買ってもらった!」

こんな嬉しそうで、年相応なティエリアの笑顔は初めて。


ウサギのヌイグルミを精一杯持ち上げた。



「リジェ…ネ」

ほら、悔しがってる。
一緒に寝たからっていい気になってさ!

子供って、結構物で釣られるんだよね。
今晩楽しみだ。



「可愛いな……」

それは多分、ウサギじゃなくてティエリアの方だ。






その日のティエリアは、テレビも観ず、本も読まず、ただひたすらウサギとじゃれる。


夕ご飯だと呼んでも、一緒。
『ご飯こぼしたら汚しちゃうよ?』

更にはお風呂にまで持って行こうとする。
『いや、それ無理でしょ?』



ティエリアは子供ゆえか、ちょっと天然に見える。
常識はずれと言うか。子供に常識なんてない様なものだが。



「今度ブリングにお洋服作って貰えば良いよ、ウサギの」

「おにいちゃん作れるの?!」


お風呂上がりのティエリアはブリングに髪を乾かして貰える事が気に入ってしまった様子。

ブリングが振り返る頭を前に戻す。



「では、今度暇があれば……」

「わあ、流石。優しいな」


リジェネが炊事を手伝ってくれさえすれば時間なんて幾らでも出来るのだが。
内心毒突いた。



「よかったね、ウサちゃん」

ウサギに話し掛けちゃったりして。かーわい。
ブリングが二ヤケそうな顔を必死で耐えている。


「お名前ウサちゃんなの?」

「ん」

「ティエリアに名前付けて貰ってウサちゃん喜んでる?」

「ヌイグルミは喋らないよ」


子供はたまにシビアで反応に困る。




「ワンピースと、ドレスと、パジャマ欲しい」

想像して頬を緩める。

「わ、分かった……」

ティエリアからの我が儘が堪らなく嬉しいらしい。
涙ぐむな。



ティエリアがこの家に来てから、本当に要望と言う物が無くて困った。

作って欲しいメニューも無ければ、見たいテレビも無いと言い、
欲しい服があるかと聞いても着れれば何でも良い、玩具を買って欲しいともせがまない。

一緒に寝てくれればそれで良いと言う感じ。
ウサギのヌイグルミだって、目が欲しいと見詰めていたからで。


「はい髪も乾いたしね、子供は寝る時間ですよー?」


ブリングは最近とても健康的だ。
子供と寝る時間が同じなんだもの、当り前。

元から夜更かしする様な性格じゃなかったが。


昨晩は『子供扱いするな!』と怒って来るのに、今晩は何も言って来ない。
本当に眠いのだろうか?





ブリングが寝支度をしようと立ち上がる前に、ティエリアが振り返って、また可愛らしい爆弾を落とした。


「ねぇ…もうウサちゃんいるから一人で寝なきゃダメ?」


涙目で、そう言う。



反応が鈍い理由が分かった。


確かにティエリアの子供用の布団はちゃんとある。ブリングと寝る為、クローゼットに開けず仕舞まってしまったのだが。



笑っちゃいけないけど、笑ってしまう。
でも、そんなに独りが嫌いなんだ。



面白いくらいブリングが困っている。
泣きそうだからと、どう返して良いか分からないんだ。

簡単なのに。もし自分だったらどうして欲しいか考えるんだよ。



「じゃあ、僕と寝ようティエリア!」

ブリングを見上げるティエリアを奪った。
後ろから抱き上げる。



「なっ…!」

そんな反応するなら、始めからはっきり言えば良いさ。


「あれー? 何焦ってるのブリング?」

「……ぅ」

そんな表情をする彼は久し振りに見た。



「おにいちゃん、ぼくと寝たくないの?」

初めて見た、苦虫を噛んだような表情をティエリアは別の意味に捉えてしまった。
鼻声のティエリアにますます焦る。

ちょっとしたコントを見てるみたい、楽しいな。
こんなに焦る彼はちょっとレアだ。



困った末に、叫んだ。


「寝たい!!」




「……っぷ」

カァーっと顔が赤くなっていくのが良く分かった。



『寝たくないの?』と半泣きで聞かれ、咄嗟に言ってしまったのだろう。
普段から直に言わない所為で、たまに発言すると自分でも思ってもみない事を言ってしまう。




ティエリアは正反対にぱーっと笑顔に変わっていく。


ちぇ、僕が一緒に寝ようって言っても全然笑わなかった癖に。
ブリングが言うととても喜ぶんだ。贔屓だ。


昔は自分が駄々を捏ねて一緒に寝たから。
だからブリングが誘う事は一回も無かった。自分は思った事は躊躇なく言う方だったから。

大人になって、それは控えるようにはしているが。


ティエリアがブリングだけに懐く様子と同時に、どっかの隅っこでブリングを盗られたと思っているんだろうな。




「じゃあ! リジェネも一緒で、4人で寝よ!?」

「え?」


はっとすると、抱き上げたままのティエリアが満面の笑みで誘っていた。


「4…人?」

「ウサちゃんも入れて4人!」


違う、そこを聞いたんじゃない。


ブリングを見ると、彼も驚いた表情。
まさか、ティエリアからそんな考案が。

だって、あんなにむすっとしていたティエリアがこんな笑顔でのお誘い。




「リジェネ…?」

「あ……、ティエリアー!」

「くるしい……」



今日観たい深夜番組があるが、そんなのどうでも良くなった。
こんな時間帯寝るのは、小学生以来かも。

兄と寝るのが久しすぎる。










「無理じゃないか……?」

「大丈夫だって、ブリングのベッド、僕より大きいじゃん」

「ぼくと一緒でも余ってるもん」


部屋主を差しぬいて紫色の弟妹はベッドで横たわっていた。


リジェネが此処へ! と布団をバンバン叩く。



どう考えたって無理だ。
大人と子供は平気だが、大人と大人、更に子供。

何度も言うが、これはシングルベッドだ。



「あ、ブリング端っこね? 僕落ちたくないもん」


笑顔のリジェネ。ちょっと腹黒い。
いつもより更にテンションの高いリジェネにブリングが気付かない訳が無い。


更にキラキラしたティエリアの目線。
可愛い弟と妹を裏切る選択肢は当然存在しない。


いつもよりスプリングが激しく軋んだ。
ああ、今晩だけ耐えてくれ。



「無理じゃないか?」


自分の体は半分しか乗らない。



「じゃあティエリア、僕の上においで」

それでも狭いだろう。


「ほらー、もっとこっち!」


こんなに近いのは、本当に久し振りで。
あの日が甦る。



「うぅ……ティエリア案外重い……、ブリングバトンターッチ!」

もう根を上げた。
こんなにも軽いじゃないか。


「じゃあリジェネにウサちゃんあげる」

変な気遣い。


「ありがとー! ティエリアは可愛いなー」


こんなに両サイドからギュウギュウに挟まれた事のないティエリアは今までに感じた事のない幸福を感じた。
独りの冷たい布団しか知らなかったから。


「もー、ティエリアは泣き虫なんだからー」

「泣いてないもんバカ!」


嬉し泣きを知らないティエリアは何故涙が零れるか分からず目を擦る。






「何かパパとママに挟まれてるみたい」



ティエリアから可愛い爆弾発言。


「僕は女かい……ティエリア?」


みたい、と言いつつも経験が無い為、おおよそ。
幾ら髪を短くしても、未だに女と間違われる。思春期には堪らない傷。



「あ、おにいちゃん、あのね?」

ティエリアがふっと起き上がる。

「……!」

当然手を付く場所はブリングの胸板。体重が掛かる。
痛い。


「った! ティエリア! 今踏んだ!」

「…っ、リジェネ……暴れるな、足が……脛が」

「ティエリア! ベッドの上で立つな! てゆーか僕の手踏んでるってば!」

「え? なあに?」



幸福な夜は、深夜まで。
興奮して眠れないのだ。


ティエリアのお陰で腕には痣が出来たが。
リジェネのお陰で太ももに蹴られた痕が残ったが。

大人二人には少々痛かったが。


今度一緒に寝る時は、居間に大きい布団を引こうか。
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只今実家を離れて就職中(東北出身)

A型!身長約150!腐女子!
人生最大的にガンダム00にハマった訳で。

映画終わってもまだまだ熱いもん!


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