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こちら「ガンダム00」に心奪われたブログです! 見にくいですが勘弁!愛は本物です。基本、自己満足なんで期待は禁物!
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さっきの続き。

「それは可笑しいな、ロックオン」


暫く仕事が無い、と言うより出来ないロックオンはモレノの所に診察ついでにティエリアの事を聞きにやって来ていた。


「怪我はお前よりティエリアの方が酷かった筈だ。回復を追い越すなんてありえない」

「血液検査の結果は?」

「普通の人間と変わらないのだが……、もう少し変わった実験をしてみようと思う」



あの出血量で生きている事からして可笑しいのだとモレノは言う。
もう何度聞いた事か。それ程凄いのだろう。



「スメラギさんが雇うなんて意外だな」

「まあ、一応未成年だし、此処の事何も知らないんだし。俺も面倒見切れないし」


それでも、自分は見なければならない。
改心して、家に帰ると言う日まで。


調べてみたが、ティエリアを探してると言う情報がまだ入って来ない。
まだ警察に言っていないのだろうか?

ティエリアの行きそうな所を探して、どうしても見付からなかったらなのだろう。



「自然治癒能力が人より高いとか?」

「そんなレベルじゃない、人間本来の力でこの回復力は化け物だ」


化け物。
それで連想ささるのはあの夜のティエリアの動き。



「ぜひ見て見たいな、お前の言う人間離れした動き」

「止めて下さいよ」


医者と言うより、科学者の目。
そんなマウスを見るような目は止めて欲しい。


「冗談はさておきだ。お前の腕も問題だ」

「結構酷いんですか?」

「自分が一番よく分かってるだろう」


利き腕をやられたのは本当に不味い。
後遺症は残らないだろうが、治るまでの間使えないブランクが問題なのだ。



「また来い」
「言われなくても」








車に乗り込んだ時、ロックオンはしまったと思った。
性別を聞くのを忘れた……。

一度手当てする時に全部脱がせた為、モレノはティエリアが男か女か知っている訳だ。

服は中性的な物を買うとして、下着はどうする……。










「あ、お帰りなさい」

家に着くと、ホコリまみれの机の椅子にティエリアは座っていた。
俺の読みかけの本を読み漁っていた様だ。


「キッチンの方が綺麗だろ?」

「いいんです、僕は貴方の部屋に住まわせて貰ってるんで」

律儀と言うか。ちょっと他人行儀されたとアレルヤがそこで傷心してた。


それよりもだ。


「そのピンク……」

そう、俺のシャツは脱いでおり、どこから出したのかピンク色のカーディガン。
何だ、女の子だったんだ……。
アレルヤとティエリアに謝りたくなった。


「スメラギから貰った。少しの服と下着と……」

「下着?!」

助かったとロックオンは笑顔。
買って来なくて正解だった。



「足りない分は貴方に買って貰えと」

「ああそうか、良かった」


シャワーを浴びたのだろう。ティエリアは借りたタオルを肩にかけていた。

「風呂も汚かったろ?」

「ええ、此処の建物は全てが汚いのですね」


多分、スメラギの部屋を見たのだろう。
全てが汚い訳じゃない。アレルヤの部屋は驚くほど綺麗だ。
刹那の部屋も最低限必要な物しか無くてある意味綺麗。


「シャワー、浴びないのですか?」

ロックオンはビクリとなった。
出来ればシャワーも風呂もご免だ。傷口に沁みて入りたくない。


(って言う事は、ティエリアは完全に傷口は塞がってるって事か……)

知識が無い俺でも分かる、ティエリアの回復力が可笑しいと。


今日も多分ティエリアと一緒に寝る羽目になるのだろう。風呂に入らないのは申し訳ない。
どうにかして入らなければいけない様だ。














シャワーを浴び終わったロックオンはキッチンに置いてあるテレビを蹴って部屋に戻っていた。
どうやら同じ部屋の住民は自室に戻っている様だから。


「ただいまー」

結局濡れてしまった右腕。折角モレノさんが巻き直してくれたのにグショグショ。


ティエリアはスメラギからパジャマも貰っていたのだろう、これまたピンクのパジャマを着てベッドの上にちょこんと座っていた。


寝るのが速い事だ。まだ11時。


ティエリアの横にロックオンも座った。


「シングルベッドに、二人は狭いだろ?」

「そうですか…? 僕は、これくらい近い方が好きです」


多分、基準はティエリアの姉なのだろうが。
きっと不安な夜は身を寄せ合って眠ったのだろう。

その心理はよく理解できる。



「なら、僕はやはり」
「床は駄目」

それじゃあライルの嫁さんに申し訳ない。


「後で寝るから先に横になってくれ。包帯巻きなおさなきゃいけないんでね」

「あの時のですか?」

そんなに酷いのかとティエリアは濡れた包帯に触れる。


ティエリアは他の他人に比べて、俺には大分気にしてる様子。
多分、姉を幸せにしてくれる存在の血縁者だから。

じゃあ、良く考えてみれば俺はコイツの義兄か?



そう考えていると、突然傷口に冷たい風が当たり驚いた。
ティエリアが包帯を解いているのだ。

水に濡れた傷口は折角出来た瘡蓋がドロドロに溶けており、あまり綺麗な物ではない。



手当てしてくれるのだろうか?
腕一本じゃ無理だから、アレルヤにでも頼もうかと思っていたのだが。


包帯を巻いてくれるのかと思っていると、手ではなく、顔が腕に近付いてくる。



「…っつあ」

ピリッとした痛み。


「ティエリア?!」


あの夜の衝撃に比べちゃ小さいが、これも十分に驚ける。
ティエリアの舌が俺の傷口を舐めている。


「な、何してるんだ?!」

「傷は、舐めれば治る」


それはよく小さい時、親に言われた事だがそんな傷ではない。
しかも、唾液が傷口を溶かし、非常に痛い。普通の水より痛い。


まるで仔猫のように舐める。断るにも本人は多分本気でそう思っているのだ。
その想いを踏みにじるのもなんだ。


(ってか、どう言う教育方針だったんだよ……?)

こんな傷は、子供だって舐めても治らないと判断できるのに。



「姉が、こうすれば治ると言っていてな」


ちゅっと、本人は無自覚だろうが大分大人な音を立てて唇を離した。
アレルヤに見られたら、今度こそ弁解の余地なしだ。


唾液でヌラヌラでズキズキ。

「ありがとう、ティエリア……」

本人は心配してやってくれてるんだ、怒るな俺。




ロックオンはそろそろ気付いて来た。
ティエリアは天然だとは思っていたが、これは常識を知らないのだと。

苦労して来たのは分かるが、これは少し常識を俺が叩き込まないといけない様に思う。


「ティエリア、因みに今度から傷口を舐めるのは止めなさい」

「何故だ?」

「どうしても」


この後、結局アレルヤに頼んで包帯を巻き直して貰った。







「僕も、包帯巻けるようになります」

「あはは、勉強熱心だな。そこまでしなくていいよ」

「いいえ、僕は住まわせて貰っている身です。出来る限りの事は頑張ります」


住まわせて貰っている身、といざ言われると少し心が痛む。



今日もこの狭いベッドに二人で眠る。
明日には先日の報酬が入る筈だ。それでもう少しでかいベッドを買おう。



「……ん」

どうしてこんな狭いベッドで、しかもこんな一瞬で寝れるのか?

こんなにも綺麗な顔立ちをしているのに、一緒に寝てて変な気持にならないのはきっとティエリアの仕草がまだ幼くて父性本能を擽っているから。


昨日、寝た後ポツリと呟いた寝言を思い出す。


「おね…ちゃ……」


今夜も呟いた。
涙は今夜、流さなかった。

ひょっとしたら、自分は守り切れなかった妹とこの子を重ねているのかもしれない。
多分、こんなにもこの子に惹かれるのはそれが理由だと思っていた。
















ああ、あの夜が明けて3回目の朝。
昨日同様、寄り添うようにティエリアは俺の隣で眠っていた。

今日も仕事が入っていない。ヒットマンの癖に、仕事が入らない日があると平和だと喜んでしまう。
多分、スメラギが怪我を気遣って外しているのだろうけど。



そこでロックオンは何か違和感を感じた。
ティエリアは未だ起きる様子なく、スースーと規則正しい呼吸を繰り返している。

何が違う?



「あれ?」


腕が、痛くない事に気が付いた。
痛め止めが効いた時とは違う、本当に痛くない。


ありえない。
急いで右腕に巻かされた包帯を解くと、案の定驚いた。



「塞がってる……」


銃弾に深く抉られた筈の傷が塞がっていた。
痛みもさほどなく、完全に回復までもう一歩と言った所。



これは夢だろうか?
昨日まで中々塞がらず、シャワーを浴びるのも嫌なくらいだったのに。

触れると少し痛む。
痛いと言う事は夢じゃない。

しっかりと瘡蓋が皮膚を覆っている。




理由を考えた。まるでティエリアの腹の傷の様に、突然こうも回復。

昨日、何が……?







「ティエリア、お前何者だ…?」

思い出した。


ティエリアに昨日、傷口を舐められたのだ。
モレノさんから貰った薬の時と全く違う。昨日、何特別な事をしたと考えた時、それ以外思いつかない。



ティエリア・アーデ。自分はとんでもない物を拾ってしまったのではないか?
じっとり嫌な汗が噴き出る。

しかし、こんなにもあどけない寝顔を見せられちゃ。
驚きに震える手が、意識と反して頭を撫でた。

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≪まだ続きます…ごめんなさい…≫
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人生最大的にガンダム00にハマった訳で。

映画終わってもまだまだ熱いもん!


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